「パターソン氏の「PERFECT DAYS」」パターソン 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
パターソン氏の「PERFECT DAYS」
日常生活が満ち足りている点では、ヴィム・ヴェンダース監督の
「PERFECT DAYS」と同じ匂いがします。
「パターソン」はジム・ジャームッシュ監督ののPERFECT DAYS」
ニュージャージー州のパターソンに住むパターソン氏は
バスの運転手。
詩を愛し、
美しい妻を愛し、
へちゃむくれの犬(ミニ•ブルドッグ)を飼い、
夜の散歩には黒人ウェーターのいるバーで、ビールを一杯、
犬のマーヴィンは、パターソン氏が妻とキスすると、
必ず吠えます。
夜明けに起きて、シリアルの朝食を摂り、
乗客会話に耳を傾けて、
(パターソン氏は地獄耳・・・な、訳あるか?)
パターソンの街には、双子の兄弟が多くて、
そこかしこに座っていたりします。
事件らしいことは殆ど起こらない。
大事件といえば、
妻がパターソン氏の「詩作」を世に出したがっていて、
コピーをとってね!!
なのにふちゃむくれのマーヴィンがムシャムシャ、
ノートを食べてしまうのです。
日本人のパターソン氏を励ます詩人に永瀬正敏。
「ミステリー・トレイン」から28年の月日が経ちました。
役所広司の満たされた日々も、
パターソン氏の満たされた日々も、
美しいから儚い。
儚いから美しい。
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