「こんなこと言ってる自分の感性が偏屈なのは承知の上で…」パターソン グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
こんなこと言ってる自分の感性が偏屈なのは承知の上で…
ジム・ジャームッシュ監督の作品を見るのはたぶん初めて。
今公開中の『ちょっと思い出しただけ』をきっかけに見ることになりました。
冴えない自宅でのDVD鑑賞だったため、少しだけ、没入し切れなさが残りましたが、それでも作品の磁力が凄くて参りました。
詩心があろうがなかろうが、「そうか、人生って詩なんだ」
ということをごく自然に悟らされるように、不思議なくらい素直に導かれてしまう。
妻が夢で見た双子の話を聞いてからは、街の至るところに双子がいる。人間の感性そのものがファンタジーなのだよ、という象徴のように。
UFOや幽霊、などというとトンデモ話のように受け取られてしまいそうですが、それらも含めて、ご先祖さまやタタリというものへの信仰も、それを信じる人にとっては、科学的検証が可能な存在として実在するかどうか、はあまり意味がありません。脳科学や心理学的要因で説明できる事象だとしても、目撃した本人や信仰を待つ人にとっては、実態のある現実なのです。神話や古典の世界もその当時の人にとってはほとんどリアルな現実として受け止められていたはずです(でなければ、平将門の首塚も道真を祀った北野天満宮もなかった!)。
話があらぬ方向にいってしまいましたが、今の現実社会では、絆とか繋がりとかを大事にしよう‼️と多くのメディアが言ってる一方で、特に若者に対しては、偏差値やTOEICによる個々人への格付競争で生き残ることを社会的に(つまり大人たちが)要請しています。経済環境に恵まれなければ、競争の機会すら与えられません。
この映画の雰囲気からすると、そんな俗っぽくて安直な社会批判的テーマを訴えているとは思えませんが、この夫婦の生き方、スタイルからは、世の中の見え方や世の中との付き合い方について、一度〝自分の感性〟に軸足を置いてみたらどう?
と優しく語っているように見えました。
などと書いてしまいましたが、そんな理屈っぽく訳の分からない解釈をするより、フワッとした感じのまま、詩ってそういう感じで生まれるものなのか、と穏やかに受け止めるほうが気持ちいいと思います。
今晩は
分かりにくいコメントをしてしまい、申し訳ありません。
簡単に言えば、コメントをしておきながら”ポチっと”していなかった事です。
私は最近有難い事に幾つか共感を頂くようになったのですが、成程と思ったレビューにはポチっとしております。
余りに評価が違う方からポチっとされることもありますが、申し訳ないのですが、レビューを拝読して”ポチっと”しない事も多々あります。
で、彼のレビュアーの方ですが、マーティン・スコセッシの「沈黙」当たりから読まれると、この方の映画知識の豊富さが伺えるのではないかと思います。(最近、ワンコさんがレビューを挙げられないので、寂しいなあと思っていた背景もあります。)
押しつけがましくて、申し訳ありません。ちょっとこのレビュアーは凄いなあという方に久しぶりにお会いしたので、同じく凄いなあと思っているグレシャムさんに紹介させて頂いた訳です。(レビューのトーンも似ていると勝手に思っています。)では、又。あ、もうそろそろ読書タイムです。では。
グレシャムさん
大変申しわけありませんでした。コメントをしておきながら・・。
以後、注意いたします。
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お気づきかもしれませんが、みかずきさんという凄いレビューを書く方を最近知りました。(ほかのレビューサイトから来られたのかな・・。)
お忙しいとは思いますが、この方のレビューは読みごたえがありますよ。
では。
グレシャムの法則さん、
コメントありがとうございました!&御無沙汰しております、浮遊きびなごです。
ここ最近はすっかりTwitterの人になってしまい、長文レビューも全然書けておりませんがご容赦くださいませませ……。
『パターソン』は素敵な映画でしたね!
「人生って詩なんだ」という言葉通り、何気ない日常にも、詩に残したくなるような美しいものや面白いものが転がっているんだと気付かせてくれる映画でした。
おはようございます。
ご鑑賞されたのですね。
ようこそ、ジム・ジャームッシュワールドへ。・・です。
”一度〝自分の感性〟に軸足を置いてみたらどう?と優しく語っているように見えました。”
変わらず、素敵なフレーズをお書きになるなあ・・。
では、又。