「ロマンチックでノスタルジックな人生の諦念」カフェ・ソサエティ バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)
ロマンチックでノスタルジックな人生の諦念
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夢見た通りにいかない人生を、決して否定することなく、取返しのつかない後悔さえも肯定するようなラストに震えた。ウディ・アレンは、わりとハッピーエンドでも皮肉なラストでもどっちでも構わないと言いたげな境地にいる作家だと思うが、時たま、本作のようにラストが一番ものを言うような映画を作る。『カイロの紫のバラ』しかり『ギター弾きの恋』しかり『ブルー・ジャスミン』しかり。どっちのアレンも好きだが、ラストにすべてが集約される凄味があるこっちのタイプはほぼ間違いなく傑作に仕上がっていて、当然ながら近年のアレン映画でも指折りの傑作だと思っている。
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