「豪華で楽しく、アク少なめ。アレン入門にいいかも」カフェ・ソサエティ AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
豪華で楽しく、アク少なめ。アレン入門にいいかも
日本の観客のほとんどが映像でしか知らない、1930年代のハリウッドとニューヨークを華やかに再現。古色の画面がノスタルジアを誘う。若手演技派を配し、甘く切なくやるせない恋愛模様を中心に描く。不倫やギャングの話もはさみつつ、軽やかに流して暗くしすぎない。屈折したインテリの登場人物による皮肉満載の長台詞もない。ウディ・アレン監督のテイストは確かにあるが、全体的にあっさりテイストの味付けを思わせる。
ウディ・アレン監督の作品を全然またはほとんど知らないという若い観客層にとって、アレン監督の入門作によさそう。逆に、往年のアレン好きにとっては物足りないか。
秘書役のクリステン・スチュワートは、1週後に公開の「パーソナル・ショッパー」でもセレブの裏方として働く役。フェミニン全開のヒロインよりも、派手な世界を裏で支える中性的ないしマニッシュなキャラクターに向いているのかもしれない。
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