「確信犯だけが楽しめる、コアファンのためのもの。」アンダーワールド ブラッド・ウォーズ Naguyさんの映画レビュー(感想・評価)
確信犯だけが楽しめる、コアファンのためのもの。
またもやオトナの事情が絡まっている。配給のソニー・ピクチャーズの営業上の問題で上映館が限定されている。
要はケイト・ベッキンセールが好きか、ミラ・ジョボビッチ(バイオハザード)が好きか、という点に尽きる。同時期に同タイプの作品が同一のソニー・ピクチャーズ配給という不運。ユナイテッドシネマへ駆けつけるしかない。
しかもスクリーン数が少ないということは、3D映画なのに、3D上映や吹替版もない。ましてやDOLBY-ATMOSは夢のまた夢。当然、4Dは「バイオハザード」と「ローグ・ワン」のもの。ついでにパンフレットだって作られていない。
3月22日にはBlu-rayが発売されるので、3D版や4K ULTRA HD(HDR)版もホームシアターで楽しめるわけだが、DOLBY-ATMOSも含め、バリエーションは別々の商品になっている。自分のようなコアファンは、すべてをチェックしなければならない。ところがBlu-rayは、画角がビスタ(1.85:1)なのである。上映中の本編はシネスコ(2.35:1)だ。ソフトで観るときは両端がトリミングされている?
だから、いろいろ諸事情があってもシネスコ上映してくれるユナイテッドシネマに感謝するしかない。"映画は映画館で観よう!"とは、こういうときにマジで思う。NetflixやHuluで観ても、それはオリジナルではない。
というわけで観賞は初日・初回でしょ。内容はいつも通りなのだが、本スジはあんまり進展しない。
もしかしてケイト・ベッキンセイルがレン・ワイズマン監督と離婚してしまったから、ネタを掘り下げられなかったかも。セリーンの格好をはじめ、アートワーク的に「マトリックス」を彷彿させる影響を否定できない部分があるけれど、まさか精神的にも"ネオ"になってしまうとは(笑)。これはいったい。
本作は、たぶん娘のイヴを主役にし「Underworld: Next Generation」への中継ぎかもしれない。だって最後、セリーンがああいうポジションに収まるわけだからね。レン・ワイズマンも新しい"カノジョ"を主演にしてリブートできるってもんだ。
でもついていきます、私。この世界観、好きですから。
(2017/1/7 /ユナイテッドシネマ豊洲/シネスコ/字幕:風間綾平)