「【月食の晩、3組の夫婦と1人の独身男が抱える真実を、シニカルビターテイストで描き出したワンシチュエーションホラーじゃくってコメディ。亜流が沢山出来たのも納得の作品である。】」おとなの事情 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【月食の晩、3組の夫婦と1人の独身男が抱える真実を、シニカルビターテイストで描き出したワンシチュエーションホラーじゃくってコメディ。亜流が沢山出来たのも納得の作品である。】
ー 日本版の「おとなの事情 スマホをのぞいたら」は、劇場で大変愉しく鑑賞した。オリジナル作品をいつか観たいモノだと思いつつ・・。
で、漸く、配信にてオリジナルを鑑賞した。ー
◆感想
1.設定は、日本版はオリジナルとほぼ同じだな、と思いながら鑑賞。
2.日本版がコミカル要素が強めであるのに対し、オリジナル版はシニカルビターテイストが強いなあ、けれど、それが作品の深みを増しているなあと思いながら鑑賞。
・年頃の娘ソフィアを持つ、ロッコとエヴァが、娘との関係性を保つことに悩む姿。
ー 日本版では、この部分が完全に削除されている。
ソフィアから父ロッコに掛かって来た悩み事の電話の内容が、娘を持つ男としては、沁みてしまった・・。
ソフィアが”お母さんには内緒よ・・”と言った事に対し、ロッコが父として愛する娘に語った言葉。ー
・夫に黙って妻たちが行っていた、”豊胸手術”問題。
義母の”老人ホーム”入居問題も、7人の友人の前で、明らかになっていく・・。
ー 親友とは言え、明らかにはしたくない事実が、次々に明かされていく。
ある意味、ホラーである。
だが、それが、この作品に重みを与えている。ー
・ペッペの恋人が熱を出して来れなくなってしまう設定。
ここも、日本版だと、コミカルに収められているが、オリジナルでは、ペッペの友人達の、ホモセクシュアルに対する偏見が露わになり、ペッペが彼らに言い放った言葉。
”貴方たちに、彼を紹介できなくて良かった!”
・新婚のコジモ&ビアンカにも、コジモの浮気が明らかになり・・。
ー ここは、日本版と似ているが、シニカルビター度合いが違う・・。ー
・妻を庇うために夫が被った罪。
ー 巧いなあ・・。こういう細かい設定の積み重ねが今作は絶妙に良い。夫婦の絆・・。ー
<私は、日本版を十分に劇場で楽しんだが、オリジナルの今作を観ると、シニカルビターテイストが作品に与えた深みは、オリジナルが長じているなあ・・、と思った作品。
ワンシチュエーションという設定も関係していると思うが、亜流が多数製作された事が良く分かる完成度の高い作品であった。>
私の娘はもういい歳の独身主義者です。
高校・大学時代の男の子系の話しは、私よりも妻にしてましたね。
映画はよく二人で観に行きましたが、そっちの話題は女どうし何でしょう。私は出番がありませんでした。