「ブラックボックス、開けちゃったよ」おとなの事情 fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)
ブラックボックス、開けちゃったよ
「スマホは生活のすべてを記録している、ブラックボックス」。
このセリフがやけに心に刺さる、ワンシチュエーションな話。
登場人物が7人+α。なのでわかりやすく、余計な場面展開もない。
名作「12人の怒れる男」を彷彿させる密室劇、と言ったところかな。
料理を持ち合って月食を観察する、ホームパーティー。最初は楽しい会話が続いていたのに。
話の流れから「じゃあ誰も秘密はないよね」と、スマホを机の上に置くゲームになり。
ロックはしてあっても、画面に出てくる通知。電話の相手の名前が「スティーブ・ジョブス」って誰よ?といった笑える話もあったのですが。
月食をバックに記念撮影しようとしたら、スマホにセクシーなメッセージが届いたのが場が悪かった。
夫婦3組と恋人が熱でこれなかった1人。自分のパートナーに届くメッセージや電話の相手が、「誰それ?私知らないわよ」となり。
疑心暗鬼のもやもや雲が、今にも雷を落としそうなほど膨らんでいくのが、コワイー!。
途中「やばいメッセージが10時に来る。同じ機種だから、スマホ今だけ交換して」という男がいたから、余計話がややこしくなっていくのが。火に油状態。
着信音の「カエルの鳴き声」や、グロリア・ゲイナーの「 I Will Survive」が空しく響き渡ってました←ツボ。
そして気づきます。熱でこれなかった恋人って、どんな人?!。もう人間の心のどす黒い所を見てしまった気がします。
迎えたラストは、なるほどそう終わるかと納得できたので。
だれることなく見れた5点です。
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