「この映画を観て全く心当たりの無い人っている?」おとなの事情 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
この映画を観て全く心当たりの無い人っている?
『健全な人間関係を保つためには、知らないでいた方がいいことがある』という、たぶん誰でも本質的、あるいは直感的にわかっていることを改めて教えてくれる大人の為の道徳講座。
倫理や正義に捉われすぎると、事実はすべて明白にすべきだ、と一方向に流れてしまうことがあるが、知ってしまったことで取り返しのつかない程、人が傷付いてしまうこともある。
客観的には赦せないような事実があったとしても、一方の当事者が知ってしまったら自殺でもしかねないようなことであれば知らせないままにしておく、という選択肢もあるわけで、そのような状況に出くわした時に、倫理観と現実に起こり得る事態(への想像力)との兼ね合いの中で『オトナ』としての判断が出来るのか、ということを問われている、実は観た人の器も試される映画かもしれません。
この映画を見て全く心当たりのない人がいたら、奇跡だよなぁ。
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