「本当の色(幸せ)」トロールズ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
本当の色(幸せ)
北欧の伝承に登場する妖精、トロール。
『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリポタ』などの映画、その他アニメやゲームでは醜くて邪悪な化け物として描かれる事が多いが、本作のトロールはまるで違う!
カラフルで、ブサかわ!?
歌って踊って、ハグし合う事が何より大好き。
既存の大ヒット曲や人気曲に乗って、陽気にノリノリ♪
こんなトロールたちだったらお友達になれそう。
毎日が楽しい。
が、ある日…。
皆、幸せに暮らしていた。
だが遂に住む場所をトロールを食べる怪物ベルゲンに見つかり、以来囚われたままの暮らしを強いられていたが、トロール王の尽力で脱出に成功! 新たな国で、新たなハッピーな暮らし。
それから20年後、ポピー姫が盛大なパーティーを開くが、それがきっかけで再びベルゲンに見つかり…。
話は単純。
友達がベルゲンに捕まり、ポピーが助けに行く。
相棒は、ブランチ。困った事にこのブランチ、かなりひねくれ者の男の子。
常々ベルゲンが来る!…とネガティブ発言を繰り返し、仲間の中で唯一身体の色が灰色。勿論これには訳が…。
ベルゲンに気付かれてしまったのはポピーのせいでもある。
仲間からいつも一歩身を引いた立場のブランチ。
何だかどっちもどっち。陽気と陰気、お互いちょっと困ったちゃんの珍道中の始まり~。
恐ろしいとは言いつつも、ベルゲンも愛着や共感性たっぷり。
何故ベルゲンがトロールを食べるかと言うと、彼らは幸せを知らない。トロールを食べたら幸せになれると信じている。
トロールたちに逃げられ、どんよりしたベルゲンタウンとベルゲンたち。
何だか彼らもちょっと可哀想。
ハッピーなトロールたちだが、ブランチだけ違う。
何故彼は歌うのを辞めたのか…?
悲しい過去が…。
何とかベルゲンタウンに辿り着き、城に潜入。
友達を救出する為に、城の雑用係のブリジットに協力を乞う。
実は彼女、ベルゲン王子に密かに恋をしていて…。
怪物ベルゲンにだって心はある。幸せになる権利もある。
勇気を振り絞り、一歩踏み出す。
本作のヴィラン、ベルゲンのシェフに仲間全員捕まり、トロールたち大ピンチ。皆、色を失う…。
そんな時、歌う事を辞めたブランチが歌う。皆も、そして自分も色を取り戻す。
トロールを食べない幸せ。
歌う幸せ。踊る幸せ。ハグする幸せ。
幸せは、ここにある。