ハクソー・リッジのレビュー・感想・評価
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戦争映画
戦争映画というのは映画のジャンルの中でも1つ隔離されたジャンルである。 まず、テーマとして戦争を批判するというところは揺るぎないと思うが、そこにドラマを描こうとすると、戦争をストーリーテリングの道具として使ったように感じてしまう危険がある。 世界大戦を例にあげても、戦争というのは常に悲劇しか生まないものであり、人類が反省しても知りれない究極の闇である。それを映画にして描くと、それは常に同じ方向を向いているのだと思う。 今作は特に我々日本人も無視しては観れない題材であることは間違いない。人種や国家の描き方というのは主観なしには語らあれないものであるから仕方ないにしても、この映画が私に訴えかけてきたこと、主人公のドスが私に伝えてきたことは、人類全てに共通するメッセージでした。戦争映画は歴史として描かれるべきものであり、見る機会があれば、観るべきものだと思います。 戦争映画を作るとなると、一番大変なのは視聴者がどう感じるのかということ。これは映画のどのジャンルにも言えることですが、戦争映画となると、そのレベルが大きく変わってくる。人が殺し合うという最大の闇の中にどうやって光を灯すのか。想像もつかないほど難しいことは間違いない。 編集 いちアマチュア編集者として、このような戦争映画を編集するなんて想像ができない。かなりのリサーチが必要なんだろうと思います。自分が体験していないことを伝える。そして視聴者が体験していないことを映画を通して体験してもらう。しかもそれはフィクションではなく、ノンフィクションであるということ。この視聴者に体験してもらうことは、我々の日常生活で見え隠れするものの究極形態であることを軸に据えなければ、感情移入してもらえません。想像を絶するタスク。 特に後半のバトルシーンは度肝を抜かれました。現代の技術だとしても、脚本通り編集することは不可能だろうし、撮影することも難しいだろう。どちらかというとドキュメンタリーの編集に近い方法しか私には思いつかない。 アマチュアでは決して経験することのできない最高難易度の映画編集だろう。 アンドリュー・ガーフィールドは映画の途中から、アンドリュー・ガーフィールードじゃなくなる。というか毎回彼の映画を見ると、彼の役の印象が更新されていく。素晴らしい俳優さんだ。
譲れないのは宗教ではなく信念
個人評価:4.1 日本での沖縄戦の実話を描く戦争映画だが、伝えたいテーマは戦争実録ではなく、自身が掲げる譲れない信念を描いている。時に信念は宗教よりも勝るパワーがあり、イエスの教えよりも従う事が重要だと教えられる。 感動する作品で良作ではあるが、主人公が英雄視され、戦争賛歌のようでもあり、若者を戦地に駆り立てる要素も含まれる。 悲惨な戦闘シーンが多くあり、それは宗教の信仰心や教えなど何の役にも立たない戦争の現実がしっかり描けている。人間が最後に唯一残り、自身を突き動かすのは信念だけだ。
良心的兵役拒否
このような若者がいたことを知れたことが良かった。 キリスト教徒も他の良心的兵役拒否者も自身になるであろう。 ただ、まずは残酷な戦争をなくしていかなければならない。 昔と違って日本人の描写は適切だったと思う。 なお、残酷な描写が多く、ご飯を食べながら見れなかった。
もう見たくない
もうやめて、もうやめて。 そう思わずにはいられず、目を伏せてしまったけれど 現実はそれ以上に残酷なのだと思うと涙が止まりませんでした。 美談であると同時にこんな惨劇を誰も見なくていい世界にしなければならないと強く感じた作品でした。
金〇男にヒヤヒヤしたんじゃなーい?
6月24日に公開された映画。折しも6月23日は沖縄慰霊の日であり、タイミングとしては最悪でもあった。配給会社のキノフィルムズはこの戦争映画の舞台が沖縄であることをを巧みに隠していたことが問題にもなりました。これはネトウヨからの攻撃によって興行成績に影響するという懸念かららしいのですが、内容は戦争を極めて残虐に描き、反日よりも反戦のメッセージが素直に受け取れるものでした。 戦闘の舞台となるのは、沖縄県浦添市にある前田高地という日米両軍の激しい戦いが繰り広げられた場所。ハクソーとは弓鋸という意味で、急峻な崖(リッジ)を表現して米軍がつけた呼称である。艦砲攻撃から始まり、上陸した米軍はその崖に縄梯子をかけ一斉に登る。日本兵は壕の中から次から次へと波状攻撃をかけ、両軍の血肉吹き飛ぶ凄まじい戦いになってゆくのだ。 主人公のデズモンド・ドス(アンドリュー・ガーフィールド)は敬虔なクリスチャンでもあり、家庭内でのある出来事により、自らに「汝、殺すことなかれ」という教えを胸に刻む。看護師のドロシーと恋に落ちるが、弟も周りの友人たちも次々出征する中、教えを大切にしつつも「衛生兵なら」と考え、陸軍に志願する。グローヴァ―大尉の部隊に配属されたデズモンドは銃を手に取ることを拒否し、人を殺せないと主張するが、やがて軍法会議にかけられる・・・しかし、意外な人物が窮地から救ってくれて、彼は衛生兵として沖縄戦に参加する。この前半部分では、衛生兵なら銃を持たなくてもいいのではないか?とか、良心的兵役拒否?とかの疑問もわいたけど、徐々に明らかになりました。 『プライベート・ライアン』をも凌ぐといわれる圧倒的な戦闘映像。死ぬ、死ぬ、死ぬ・・・足は吹っ飛び、はらわたが飛び散り、頭から血が噴き出す・・・まさに地獄絵図。「戦争とは人を殺すことだ!」という言葉が重みをもってのしかかってきて、胸がかきむしられるように苦しくなるような映像力なのです。そんな中、武器も持たずに助ける、助ける、また助けるデズモンド。日本人まで助けちゃいます。戦場に行くまでは、どちらかというと静かな映画だったので、このギャップにもまた心揺さぶられる思い。久しぶりに良質の戦争映画を堪能しました。
後半がとんでもなくすばらしい
後半ほとんどを占める戦場のシーンは圧倒的な緊迫感がある。もう一人、もう一人、と負傷兵を引きずる姿は「演技」をこえて、ほんとそこで命を助けているいるような錯覚をおぼえる。 そうなると、前半のロマンス部分が少々幼稚だったのが非常に惜しい。あと、訓練所のユーモラスなやりとりは、なんとなくフルメタルジャケットぽかったり。 後半がとんでもなくすばらしいだけになあ。 あと、切腹等は日本兵へのリスペクト、と捉えていいんでしょうか。複雑です。
信念を曲げずも投げ出さない素晴らしさ、そして仲間の協力のありがたさ
「銃を扱わない、持たない」と自分の信念を貫き、人を救う為に衛生兵として戦場へ。
戦争映画と言う認識だけで詳しい内容を知らずに観ていたら、悲しくも日本との戦いでした。
今でもこうやって日本との戦いが描かれ、日本兵士の無慈悲で鬼のような襲い方…それだけ手強く凄まじかったのだろうと感じました。
アメリカ視点で観ていると、始めは何故かアメリカを応援したい気持ちになり(アメリカ人の本質が良い人達で好きだから)…それから日本人として日本兵士の思いを知っている為、だんだん両国の兵士の気持ちになりました。
どちらの国も大事な人を思いながら戦う姿…胸が熱くなります。
衛生兵のデズモンド・ドス、、銃を持たなくても立派な兵士として職務を全うするその姿は涙なしには見れず、とても勇敢でした。実話であるからより一層。
そして、アメリカは今でも戦場へ足を運んで戦っていること…各国を代表して…縁もゆかりもない土地へ…。辛く苦しくなります。
でも、この映画は辛いだけでなく良いことも描かれていました。
描写もリアルで戦場の在り方が伝わってきました。
観て良かったと思う良い映画です。
実話だというスゴさ
宗教の話、戦争の話、実話。 この人のやったことは確かに凄い。誰もマネできない。 信仰のない自分には、彼の信念を考察するのは難しいですが、信念で、ここまでやってのけたのはもう素晴らしいとしか言えぬ。 殺せないけど、戦争には協力したい。って殺すことに協力するんだからおかしいよ、いろいろ。でも、自分の国が戦争をしているという現実と、人を殺してはいけないという信念になんとか折り合いをつけたかったわけですよね、本気で彼は。 もともと、完全に矛盾している現実の前で、じゃあ自分だけのうのうと自国で生きてるだけでいいのか??そういう葛藤の上で、本気で向き合って、考えがこねくり回ったらこうなったって事なんですよね、きっと。 真剣に向き合ったからこその結論で、決めたからにトコトンやるしかない!!ってことでこの信じがたい行動をやってのけて生還しちゃったんだもん。 ドス・デズモンドというスゴイひとがいた!それを知れたことはとにかく良かったです。
わいは好き
日本の戦争映画というのは日本から見ての戦争映画が多かったが、今回の映画はもちろん洋画ていうこともあってアメリカ目線での実際にあった戦争映画ということになった。 監督はメル・ギブソン。主演はアンドリューガーフィールドという日本人の誰もが知っているような有名な方々が出演していた。 劇中では日本人の国に対する思いや感情が描かれていたように感じる。メル・ギブソン監督の戦った方や遺族へのリスペクトが込められていると感じた。 そしてアメリカの兵隊にも遺族がいて、日本の兵士と同じように戦って、悲しむ遺族がいたということが良くわかる映画でもある。まだ言うことはたくさんあるがこんなもんで良いだろ
戦争映画で感動涙は初です
ラストの主人公の行動には涙無くして観れません。 初めてです戦争映画でこんなにも涙したのは。 そして戦争の怖さをまざまざと見せつけられます。 怖さと感動と切なさが入り混じった映画。是非どうぞ。 日本人が敵として出ているところは非常に複雑な思いです。 もう戦争はしてはいけない、殺しあってはいけない。
今まで観た戦争映画で一番。
とても良かった。 話の作りもシンプルで前半主人公の境遇とキャラ見せをして、後半は戦争のみ。 前半のフリが効いてるから後半は感動のみ。という感じ。 親父さんが裁判に入って来たところから、もうずっとクライマックスと言う感じだった。 ハクソー・リッジの崖が実際あんなだったか分からないけど、舞台としても最高だなと思いました。 切腹シーンで終結を見せるのはアメリカ人出来るだと思ったけど、戦争シーンも単調じゃなかったし迫力もあってとても良かった。 嘘か本当か、黒柳徹子が地雷区域をスタスタ歩くので、危ないですよと言うと、「私は人助けに来てるので、そんなわたしを神様は殺さない」と言ったと中学の英語の先生が言ってたけど、それを思い出した。
主人公が人生に挑むと決めた瞬間、号泣
メルギブソンの映画らしく多分にキリスト教的ではある。が、それとは関係無く主人公がクライマックスにある決断を下す所で号泣してしまった。ロッキー1でロッキーがミッキーに握手を求めに行く所やマッドマックス怒りのデスロードで塩湖横断を止める行動を決断したマックスといった、男が人生に挑むと決意した瞬間がこの映画にもあり、映画館でボロボロと泣いてしまった。 あと「戦闘シーングロいけど、皆んな分かってて観に来てるだろ?」と、メルギブソンから言われているようなゴア描写の連続。凄い…。ただ、この悲惨さが主人公の決断を引き立ててもいると思う。 ラスト、「これ、この一線超えたら絶っ対ヤバイよね?」ってトコの演出がまーうまい。 反戦映画ながら物凄い戦闘描写の連続、凄い映画だった…。
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