ザ・モンスターのレビュー・感想・評価
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意外と良い
ド直球のタイトルが清々しい本作は、人里離れた道で立ち往生し、正体不明のモンスターに襲撃されるという典型的なアメリカホラーである。深夜に車を打つ土砂降りの雨、周囲を深い木々に囲まれた逃げ場のない環境下におけるモンスターの襲来とは・・・気の毒極まりない。だが、本作は単純明快なホラーではなく、もう1つ別の視点を持っている作品である。
それが、母と娘という"家族"を描いたドラマという一面だ。本作のテーマにあるメインディッシュはそれである。身動きの取れない車内での緊迫感、命の危機が薄い窓ガラスの向こうで蠢く恐怖感、これらに苛まれたシーンにおいて、娘の目線で過去のシーンがフラッシュバックのように描写される。母親は若干育児放棄気味の私生活にだらしない最低な母親だ。その下に育った娘は、酔って寝ている母にナイフを向けるほど憎んでいる。だがこの危機的境遇で母が最後にした事とは・・・。
結局、母親は娘を庇って絶命する。その前に自分がダメな母親だったと自覚した上で娘に語りかける一言一言が染みる。このシーンは中々感情に訴えかけるものがあった。嫌いでも家族。失ってから分かる物も多いはずだ。それでもこれからは1人の足で生きて行かなくてはならない娘の決心と共に開けてくる木々。新たな一歩を踏み出した所でエンドロール。この流れは非常に良く、うるっと来る物さえ感じた。対モンスターの血みどろアクションを期待すると地獄を見るだろうが、B級モンスター・パニックで情に訴えかける武器が揃っている作品は多くないだろう。 モンスターの造形はムキムキのトカゲの様なイメージだが、予算的に厳しいのか、全体像が掴めないのが残念だった。あんな食物連鎖の頂点に立ちそうな生物が何故今まで発見されなかったのかは不明だが、あまりこのモンスターに魅力を感じなかったのがマイナスポイントだ。それが違う形だったら☆4だったかも知れない。
『目新しさはほぼ皆無』
自宅にて鑑賞。全体にテンポが悪く退屈だった。肝心のクリーチャーは骨ばった真っ黒けでよく判らなかったが、前足(手)が長く、四角い頭部だけ見ると『新エイリアン 最終繁殖('15)』に登場したのを彷彿させるデザイン(畏れ多くも『GODZILLA ゴジラ('14)』にもやや似ている)。ただこのクリーチャーが発する喉を鳴らす音が、何かのアイドリング音かヘリコプターの羽音の様でそこは佳かった。定石通りの意外性に欠ける流れに母娘愛と云う物語的な落とし所も取って附けた様で有り勝ち。凡作以下で魅せ場も少ない。40/100点。
・散々繰り返される過去のフラッシュバックシーンが矢鱈に多く、諄さが際立った。間延びした展開は緊張感が途切れるだけでなく、リズムが摑み辛く、最後迄乗り切れずに終わってしまった。
・序盤の車が森の中をドライブするシーケンスをよく見ると、左側の道路脇に小さな標識が建つゴミが固められた同じ場所を二度通過している。
・当初、Z.カザンが演じた“キャシー”は、E.モスが予定されていた。ネタバレすると、このキャラクター、その存在を“リジー”のE.バレンタインに再認識させる以外、酒に溺れただらしないアル中で、指を鳴らす同じ癖があるとは云え、結局無駄死にしか出来無かったと思ってしまったのは、意地が悪過ぎるだろうか。
・鑑賞日:2019年1月27日(日)
時間を返して お金を返して
途中、一か所だけ 笑いました。
最初だけ 期待感があって、
始まりが過ぎ去ると、B級の香りがプンプンしてきて、
あとは しらけてました。
突然、娘が、トンカチで、恐ろしいとさせる、モンスターを殴ったあたりが 笑えました。
良かったのは そこだけで、外れ映画もいいとこでした。
時間とお金を 返してください。
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