ヒトラー最後の代理人のレビュー・感想・評価
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ほとんどが取り調べ
「仕事をすれば自由になれる」と横断幕に書かれている写真が何度も登場する。取り調べる若き捜査官兼判事アルバートは「本当にそう思っていたのか?」という質問を何度も繰り返す。ヘス自身が投獄されたこともあり、ヒムラーから収容所の所長をやってみないかと誘われ、総統のため命令には何でも従うようになった経緯が語られる。 アウシュビッツ所長になってからは、ソ連将校の虐殺は何にも感じなかったが、ユダヤ人大量虐殺の命を受けてからは若干人間性を取り戻したような説明をする。特に、ガス室に女性と子どもが送られるときには家族を思い出したなど。 ほぼ語りだけで進む映画で、時折アルバートの行動も挿入されるが、なんだか意味を為してないような気もする。ヘスの絞首刑はあっけなかった。ほんの数秒で絶命したような感じ。映画そのものも呆気ない。
暴力に走らせたものは
歴史上類を見ないほどの残酷な強制収容所で大量虐殺をしていたと思えぬ淡々とした語り。 終わってもなお、自分のしたことの過ちをまるで他人事のように捉えるその雰囲気は、異常性に満ちていて、逆にとてもリアルだった。 仕方なかった、命令は絶対だった、あれは仕事だった そうではなくて、ことの重大さに気付き、犯した罪の大きさに押し潰されて、罪の意識に苛まれ過ぎて心を病んでよ…その方がまだマトモ。何で大丈夫なの? 死ぬまでナチスの党員のままだったんだね。 それとも、そういなければ平常心すら保てなかったのか。 最後の方で、刑事を暴力に走らせたものは、彼らを狂気に走らせたものと同じか。 人の善悪や道徳は脆く、暴力性や残酷さは、容易く顔を出すのか?それを言いたくてあのシーンを入れたのだろうか。 本日、日本は終戦記念日。 世界ではまた戦争が始まりそうな不穏な情勢の中、この作品の持つ淡々とした不気味さと、人類の過去の大失態を思う。
映画としては退屈。けれど見逃せない、戦争の悲惨さ。
【賛否両論チェック】 賛:実体験から語られる痛ましい収容所の真実に、思わず背筋が凍るよう。戦争の悲惨さを痛感させられる。 否:物語はほぼ対話だけなので、興味があっても思わず退屈してしまいそう。 物語は、ほぼほぼ2人が取調室で語り合う場面で進むので、映画としてはかなり退屈です。興味を持って観ようとしても、正直辛いかも知れません。 ただその内容たるや、非常におぞましい強制収容所の真実が語られているのも、見逃せないところです。ルドルフ達が、善悪を判断することすら許されず、命令をただ実行するだけだったという実態にも驚かされます。 「“総統が命令し、親衛隊が実行する。”これはただのスローガンではない。」 という言葉には、身も凍るようです。 戦争の悲惨さを痛感することが出来る作品ですので、深く考えたい方にはイイかも知れません。
戦争とは
興味深い告白が聞けて、それだけで見たかいがあった。 戦時中ではなくとも人は人を殺す。その現実と「戦争の狂気」との違いは?どちらも悪と分かりつつ何故? 戦争なんて起こらない方がいいに決まっている。ではなぜいまだ世界には戦禍があるのか? 知って、考えて、人と関わりあっていくしかない タイトルにヒトラーを入れた方が分かりやすいのは理解するが、元は「取り調べ」ですから… 追記 もう一つのナチス犯罪者の映画を見て、こちらの方が全国公開して欲しいと思い★評価上げました。
供述
アウシュビッツの元署長が取り調べで供述している姿をひたすらみせる作品。 聞かれたことに対して遠回しに答え、それでいて聞かれた以上のことをペラペラペラペラ喋り倒すし、訳のわからない長い間や話と関係ない映像を挟みつつ淡々と取り調べで語る様子を映しているだけだし、アウシュビッツについても今更な感じだし、何をみる映画なのか理解出来なかった。
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