「信仰心とは」特捜部Q Pからのメッセージ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
信仰心とは
ボトルの中に秘められた一通の手紙から特捜部Qが奔走する中、やがてトレクヴェという少年が見つかり、兄ポールは誘拐犯に殺されたと語る。「神の弟子」という教団の教区に問題がありそうだとわかる。
農場売ったイリーアスは4人家族でつつましく生活していたが、イケメン神父ヨハネスがこの地に戻ってきてからおかしくなった。彼らの娘と息子が誘拐され、身代金を要求されたのだ。犯人はヨハネスだと分かっていたが、信仰心が邪魔をする。マークとアサドが訪れたときも、明らかにムスリムだと分かるアサドだけが拒絶されたりする。
メインとなるのは誘拐犯ヨハネスが電車での身代金の受け渡しを強要したところから普通の誘拐ものサスペンスアクションとなったが、それぞれの信仰心についてのウンチクが繰り広げられる。元々マークは無神論者、アラーの神を信じるアサドと対照的なのが面白い。
邪神教なのか悪魔教かよく分からないが、幼い頃に悪魔のような母親に姉の眼を奪われたことから自分を「悪魔の子」と信じてやまないヨハネス。とは言っても、ただの連続殺人犯で、悪魔と信じていたからこそ誰でも殺すし、悪魔の子としての後継者を捜し求めているような男。終盤はかなり緊迫感があったけど、相変わらず無茶するマークと冷静なアサドの対比が面白かった。ローセも現場で活躍するほどになっていたし、課長をはじめとした刑事たちが進んで特捜部Qに協力していたことがうれしい。
コメントする