楊貴妃 Lady Of The Dynastyのレビュー・感想・評価
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チャン・イーモウ(張藝謀)とティエン・チュアンチュアン(田壮壮)は監督ではない
エンドロールをよく見るとわかるが「導演:十慶、導演組:十慶・田壮壮・張藝謀」とあり、シーチン(十慶)という人がメインの監督(脚本も担当)で、イーモウと田壮壮は旧知の仲である彼をサポートする実質アドバイザー程度の役割だったようだ。どうりでイーモウ監督作はちょくちょくチェックしてるが全然聞いたことがない映画だったし、イーモウや田壮壮がストレートな史劇を、ましてや楊貴妃なんて題材を撮りたがるとも思えず、彼らを含め3人も監督がいる史劇大作なのに映画祭でひっそり上映というのも怪しかった。日本の配給会社が売らんかな主義で2人の名前のほうを押し出したんだろう。
なぜそんなことになったかというと、完成までに相当のゴタゴタがあったかららしい。
レコードチャイナの記事などによると、最初に企画が持ち上がったのは2009年。この時点では『楊貴妃』という仮題の中英合作だったらしいが、ようやく製作に入ったのは2年後の2011年で、タイトルは『盛唐危機』に変更され中韓日合作となり、監督が韓国のクァク・ジェヨン、主演の楊貴妃役がファン・ビンビン、玄宗役がジョン・ローン、李白役がワン・リーホン、遣唐使役が小栗旬という布陣だったとのこと。
ところがクァク監督と主演兼出資者のファンが演出や撮影を巡って対立し、ついに翌2012年にクァクが降板。代わって田壮壮を監督に招聘と報道され、タイトルも『楊貴妃』に戻して再始動しようとするが、今度はローン、ワン、小栗がそろって降板して韓日も手を引き、一時は完全に暗礁に乗り上げてお蔵入りの危機だったとか。
2013年にレオン・ライを玄宗役に迎えてようやく改めてクランクインしたようで、報道ではこの時点でイーモウがプロデューサーとして参加と報じられたが、田壮壮もイーモウも初監督する旧友のアドバイザー兼サポート役を務めたようで、シーチンのインタビュー記事によると、イーモウは自作『妻への家路』撮影のために中抜けし、シーチンは撮影したデータを送信してアドバイスを求めたらしい。
シーチンは80年代に脚本を2本(うち1本は楊鳳良とイーモウ共同監督の『ハイジャック 台湾海峡緊急指令』)書いた後は映画界を離れ企業人として活動していたが、なぜか本作の製作中断中に脚本の改稿を依頼されたらしく、改稿後に旧友の田壮壮やイーモウに監督を依頼したところ、「脚本を一番わかってるのは君だから君が監督したほうがいい。技術的経験が足りない部分は我々がサポートするから」と言われたとのこと。英語版Wikipediaによると、他にチアン・ウェンやフォン・シャオガンもサポートしたという情報もある。
こうして映画はようやく完成し、『王朝的女人・楊貴妃』のタイトルで2015年に公開されたというのが一連の流れ。
そんな映画の出来は、全くどうしようもない駄作。とにかく演出がひどい。冒頭の舞踏シーンはなかなか魅せてくれて不安は杞憂だったかと思わせるが、そのシーンが終わるとあとは陳腐で退屈なメロドラマを延々見せられてうんざり。多分冒頭のシーンだけはイーモウが演出したんじゃないかなあ。なんかイーモウっぽかったし。それ以外で唯一の見どころは楊貴妃役のファン・ビンビンのベッドシーンか。歴史的な部分に触れておくと、映画がラブロマンスとその裏の後継者争いに話が絞られた宮廷劇のため登場人物は皇帝一族にほぼ限られ、それ以外のメインキャラは高力士ぐらいで楊国忠や安禄山はチラッとしか登場しない。東ローマ帝国の使節が滞在している設定で語り部役もしてるが、そんなことはどうでもいいくらいに、とにかくつまらない。
ファン・ビンビンのイメージ動画
他の人も書いている通り、ファン・ビンビンはきれいだというのは異論はない。
女性の服装が、バストトップを露わにしているのに違和感を覚えた。
当時の服装に造詣がないので、間違いだとはっきり指摘できないが、知る限り
本作品のような衣装の絵画を見た記憶はない。
また、皇太子妃の立場にあった女性がポロの教義に参加するのも絶対におかしい。
ポロは馬術の戦闘訓練も兼ねて発達した競技で非常に危険なもので、跡継ぎを
産むよう期待されてるはずの女性が参加できるはずがない。
さらには皇帝も自ら参加するわで、こんな事していい?
挙句の果てに皇太子妃を暴れ馬から助け出そうと、王がタックルして2人とも
馬上から落馬。受け身さえも取れなかったがダメージ皆無。
この作品はカンフー映画でしょうか?
ヒョウの放し飼いや、観客席まである立派過ぎるポロ専用の競技場、音曲の無い舞、
ナイアガラのような滝(徳天瀑布ではないはず、何処?)の湖畔に立つ宮廷。
いろんな場面で誇張が過ぎて違和感がある。
時代ものファンタジー
突っ込み要素満載
まず皇帝の息子の嫁を皇帝が気に入り、息子の嫁(楊貴妃)を奪いとることから始まります。
そりゃ昔ならありえた世界だろうし、わかっていたことですが、まず気分が悪くなります。
又、楊貴妃はこの作中はずっと純粋な女で描かれており、夫と引き裂かれて悲しみにくれる場面がずっと続きます。
それなのに一転急に皇帝を愛し、結局最後は皇帝の為に死ぬ(愛の為に死ぬ)という物語になっています。
はぁ???としか言えません。なんなんこの物語。。もうなんと表現したらいいのだろう。。気分悪いわ。
それならもっと現実に即して映画を作ってほしかった。
楊貴妃が追い込まれた背景。
4大美女楊貴妃をどれだけ皇帝に気に入られていたかはあまり描かれていません。
まぁ気分が悪くなる映画でしたね。
ただ楊貴妃は傾国の美女とか、悪女とか言われますが、本当に悪女ではなかったのかもしれませんね。(本当に政治とかには口出ししてなかったようなので。
楊貴妃を美化しすぎた映画です。
楊貴妃
歴史好きは必見か。壮大なスケールの愛の物語。
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