結城友奈は勇者である 鷲尾須美の章 第1章「ともだち」のレビュー・感想・評価
全6件を表示
TVシリーズの前日譚
2014年に放送されたアニメ「結城友奈は勇者である」の劇中から2年前の物語。
本作は、後にテレビで放送予定の全6話を、三分割して劇場公開するスタイルをとっている。本作は第一章にあたり、主人公チームの結成までを描く。
最終的な結末はTVシリーズで語られているため、所謂エピソード0的な楽しみ方ができる。(スターウォーズEp.4 と、ローグワンのような関係)
本作からシリーズを見始め、後日談になるテレビ版を見てみるのも面白いかもしれない。(その場合、冒頭のショートアニメの内容が「?」となってしまうが)
個人的には、設定や世界観、キャラ描写の補強という、外伝エピソードの醍醐味を存分に味わえて満足。作画や音響も劇場作品として充分に堪能できるクオリティであった。
初見でも気軽に観てほしい
作品詳細にあるとおり、今作は「勇者である」TVシリーズ第2期の先行上映ですが、内容は第1期の前日譚にあたるものなので事前情報は特になくても楽しめます。キャラクターは個性豊かで優しさに溢れ、徐々に信頼関係を深めていく様はとても愛おしく感じます。
また、シリーズ新作を2年以上待った自分としても期待を上回る満足感でした。TV版先行上映とは思えない作画クオリティの高さ、2話分の中にしっかり詰め込まれたサービス精神とカタルシスには「このスタッフに任せれば心配はいらない」と安心。続く第2章への期待も更に高まります。
須美の心の成長が身近に思えて、胸に染みた。
「勇者御記」の検閲箇所でさっそく異様な空気が孕んで(ある個所で花澤香菜のセリフが2ヶ所潰されます)、そこからおおよそ47分(短いそうでもっと感じた)、一気呵成の如くです。1期よりも発達してない勇者システムの実情や、守ってくれる精霊もいない勇者頼みの戦いぶり。しかも戦闘で流れた血が戻った後も衣服に染みてて、予想よりも生々しい戦闘描写で衝撃でした。
勇者三人が絆を育む“心の成長”は逆に優しく、丹念でそれでいて“在りそう”な光景でした。現実に今の人って(僕も含めて)頭ですぐに考えがちで、須美ほどではないにしても中々踏み出せないですよね?でも不安を何とか収めて、二人へ自分の思いを伝えて、それが届いた時の須美の笑顔、すごくリアルでした(下の名前で呼ぶときの気恥ずかしさとか、余計にね)。かなり短い時間なのにそこを丹念に描けるのは、さすがシリーズスタッフだけに非常に手慣れた流れでした。もうちょっとペースを落としてくれたらとは思いましたが、短い上映時間上仕方ないと思いました。
ただスクリーンで堪能するには47分は性急なので、いっそ3本を1つにまとめた劇場版で見たかったかも(圧縮方法は素晴らしいので、見て損はないですが)。残る2本の物語がどう出るか次第ですが。
良い作品ですが……
本編47分はあまりにも短い。テレビの特別編をデカイ画面で見たって感じです。さらに第2章がひと月の空きもなく上映できるのなら前編後編の二部構成でよかったのでは?しかし作品自体はよかったです。
全6件を表示