「アメコミ映画史において貴重な偉業」LOGAN ローガン にゅまさんさんの映画レビュー(感想・評価)
アメコミ映画史において貴重な偉業
長く続いた商業コンテンツに対し、その功績に見合う結末を与えると言うのは実に困難な事だと思う。人気があれば有るほど、その結末を作品として見合うレベルで作り上げるというのは、関わるスタッフや企業の思惑などが絡んで実に難しくなる。ウルヴァリンと言えば間違いなくその域に達したキャラクターである。
能力が衰退し、チャールズを介護しながら、武士道さながらに自らの幕引きを求めさすらう日々。アメコミタイトルでありながら日本映画的な叙情感すら滲み出る中、昔の自分を思わせる手のつけられない野獣の如き少女との出逢いで、最後の生き甲斐を得ての活躍。寂しくないといったら嘘だが、しかしまずきちんと本作が企画意図通りに納得の行く完成度で公開にこぎつけた事だけでも素晴らしい。
これは実に貴重な作品だと思う。
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