「日本情緒満点の怪作『ウルヴァリン:SAMURAI』に続く本作は一転...」LOGAN ローガン よねさんの映画レビュー(感想・評価)
日本情緒満点の怪作『ウルヴァリン:SAMURAI』に続く本作は一転...
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日本情緒満点の怪作『ウルヴァリン:SAMURAI』に続く本作は一転して砂埃舞う西部劇テイスト。監督は傑作西部劇『3時10分、決断のとき』を撮ったジェームズ・マンゴールドの続投ゆえこの方向転換も納得。舞台は近未来。リムジンドライバーとして生計を立てながら年老いたプロフェッサーXことチャールズを介護するウルヴァリンことローガン。そのローガンもまた肉体の再生能力が衰え始めている。見知らぬメキシコ人ガブリエラに娘ラウラをカナダ国境まで連れて行って欲しいと懇願され、3万ドルの前金で渋々引き受けたローガンだったが、謎の男達がラウラを捕獲しようと追ってくる。
凄惨な殺戮の向こうで紡がれる擬似家族愛、希望の欠片もないアメリカを縦断してカナダを目指すという痛烈な現代風刺を隠し味に、『トゥモロー・ワールド』、『マッド・マックス2』、『ターミネーター』等デストピアSFのエッセンス、『ザ・チャイルド』や『光る眼』等のアンファン・テリブルのテイストも添えて不朽の名作ウェスタンである某作の上に盛りつけたアラフィフによるアラフィフのための映画。ラウラを演じたデフネ・キーンの突き刺すような瞳が印象的です。
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