「もったいない&わからない~角川の伝統宣伝だけ~」空海 KU-KAI 美しき王妃の謎 PAPASさんの映画レビュー(感想・評価)
もったいない&わからない~角川の伝統宣伝だけ~
「空海」44点。
総製作費150億、6年もの歳月を費やし東京ドーム8個分の広大なセットを再現、日中共同製作で日中を代表する豪華キャスト、吹替キャストも夢の豪華共演が実現、監督は「カンヌ パルム・ドール」の世界的巨匠「チェン・カイコー」、花木や装飾・人々の衣装にも・きらびやかな色彩豊かな美術にも一流アートのように隅々にまでこだわり、VFX・CGでスペクタクル感を増幅し変幻自在な妖術を描く、そのスケール感に「染谷将太」は胸躍らせ「夢枕獏」は感涙、何もかもが規格外で空前絶後、おまけに主題歌は「RADWIMPS」、「東京映画祭」にも出品し全世界に発信。
はあー、疲れてきました。まだまだ。
史上最大の本格ビッグプロジェクトに世界が震撼、今世紀最大のスケールで描く百花繚乱の極上のエンターテインメント。もうないやろ。
そう言えば新聞の1面カラーの宣伝も久しぶりに見かけました。
で、中国版タイトルが「妖猫伝」。ちゃんちゃん。
もったいない!もったいない!
客層は高齢の方が多く、3W目で空いています。
恐らく「大コケ」では?
少なくても前述の元は取れずに「大赤字」では?
「KADOKAWA」は「角川書店」の頃の「角川春樹(「薬師丸ひろ子」や「原田知世」や「人間の証明」で時代は作りましたが、後には罪を犯して…)」の影響で、(私が思うには)どこかずれているような。あの「ニコニコ動画」の買収とか?
「伝統芸の宣伝過多・宣伝だけ」です。
「東宝」も二度と「KADOKAWA」とは組まないのでは?
中国での注目度がわかりませんので、断言できません。
ただ少しも話題にはなっていません。
内容は「陰陽師」+「ダ・ヴィンチ・コード」+「チャイニーズゴーストストーリー」=「中国の鉄板ネタ」です。
(日本の「忠臣蔵」や「水戸黄門」的な庶民的定番で「NHK
大河ドラマ」的でもあります。中国の歴史上の超有名な話で、「京劇」などでもお馴染みで、何度も作品化されています。
最近では「オリエント急行殺人事件」のように誰もがストーリーを知っていて、どのスターがどの役をどう演じるかに注目されます。またいろいろな有名監督のアレンジにも注目が集まります)
中国の歴史や文学に詳しい人ならわかりやすいのですが。
「傾国の美女・楊貴妃」にうつつを抜かした、「唐」の全盛期の「玄宗皇帝」が政治を疎かにし、「楊貴妃一族」や「宦官(生殖器を切り取られた役人)」の「高力士」などに付け込まれ、デブでヒゲの無礼な「安禄山」に反乱を起こされます。
当時の世界一の大都市である「長安」を捨て去って逃げていき、途中で邪魔になる「楊貴妃」を泣く泣く切るんですが。
「楊貴妃」は生き延びて、「阿倍仲麻呂」の陰謀で「日本」逃げ延びたとも言われます。実際に祀った寺が日本に実在します。
「義経伝説」と似た「庶民の願い」でしょうか。
また、「大詩人 李白」や「白楽天」も「楊貴妃」への「詩(歌)」を本当に詠んでいます。「阿倍仲麻呂」と「李白」は本当に友人です。「阿倍仲麻呂」と「楊貴妃」も交流はあったでしょう。ただ想いを寄せていたかは?
「遣唐使」の「空海」と「白楽天」はちょっと無理のような。そんな学説もあるんでしょうか。時代は見事に一致しますが。
「幻術(妖術)」も流行っています。「猫」がどんな存在であったかはわかりません。
「李白」が酔って高慢な「高力士」に靴を脱がせるシーンなどは観客が沸き返るシーンです。
その辺を「中国の歴史」に詳しい「夢枕獏」がアレンジしています。以上、詳し過ぎました。
だから詳しい人にはたまらないんですが。
キャストの女性たちが、アメリカ人が東洋人を区別できないように、日本人にはわかりにくいです。誰が誰?どういう関係?
また「幻術」を使い過ぎて・CGを使い過ぎて何でもアリになってしまいついていけません(笑)。
ラストも何故?となります。
つまり、わからないとなっても仕方がないような。
楽しければいいのです。美しければいいのです。
でも、賭けたお金(特に宣伝費)の分の
「値打ち」や「評価」がないとなると…🍀