「若い人」ハローグッバイ やきすこぶさんの映画レビュー(感想・評価)
若い人
キネマイクスピアリにて鑑賞。シネマイクスピアリさん、ありがとうございます。
まず、最初のシーン。萩原さん演じるはづきが建物内をこちらに向かって歩いて来ます。この時、後ろの建物外は晴れて明るい。
そして、オープニングの最後、校舎内の階段。暗い下の階から上って、明るい所まで来た時に笑顔を作る。なるのではなくて、作る。
さり気ないんだけど、印象的なオープニングでした。
そして、この後も明るい場所でのシーンは作った表情や上辺の会話が、暗い場所でのシーンは素になる事が多くなっている気がしました。
映画だと日の光って、笑顔を輝かせるのに使われる物だと思っていたけど、輝きのない笑顔に使うのって面白いなと感じました。
ここから感想です。
この映画のテーマと思われる友情からは、ズレている感想かもしれませんが。
高校生の頃って、世界が狭いじゃないですか。それで、外の世界に触れたりすると成長を見せたりする。
この映画の場合、おばあちゃんを通しての外の世界。
何かを成し遂げる喜び、それでも突き付けられる厳しい現実、それらを経験する事で今まで見えなかった物が見えて来る。
そうやって成長する事で、暗い世界や頑張って明るくしていた世界から踏み出す勇気が持てる。
でも、逆に言うと外の世界が見えないと、狭い世界から抜け出す勇気が持ちにくいかな・・・。
苦しんでる若い人には、世界は広い事を頭の片隅に置いておいて欲しいな。
なんて考えちゃいました。
あと、もう一言。
その時は上辺だけに感じる言葉も、時が経つと本当に心配してくれていたんだと気付く事もあるかな。
なんかレビューの後半、映画から離れちゃってる気もするけど、いろいろ考えさせられるのも映画の力なんだと思います。