「トラウマとなるほどの継承」ブルーム・オブ・イエスタディ 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
トラウマとなるほどの継承
世間では一般的なほうなのかよく分からないが、祖父母の戦争の話も、それを引き継いだ父母からの具体的な戦争にまつわる話も聞いた覚えが殆どない。
付和雷同的に八紘一宇だとか、鬼畜米英とか叫んでた人の敗戦後の変節ぶりを恥じたり、反省した、という話も聞いたことが無い。
全て無かったことにして再スタートし、その後の高度成長からバブル崩壊を経て現在に至ったように思える我がニッポンにおいては、祖父母の経験がどのような形であれ、次世代へ継承され、トラウマとなるような状況への共感や想像力を働かせることが極めて困難である、ということを思い知らされる映画です。
それがいいことだったのか、不幸なことだったのか、今まさにその方向が問われる分岐点にいるような気がします。
アデルさん‥‥『午後8時の訪問者』と同じ女優さんとは思えないほど全く違う人物に見えました。綺麗なだけでなくもの凄い演技力。次回作があればまた観たい‼️
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