「彼我の岸」サーミの血 filmpelonpaさんの映画レビュー(感想・評価)
彼我の岸
差別される側、する側という二項対立にさらされる生活のなかでは、自身のアイデンティティを強く意識して生かざるをえないでしょうね。
いきなりどこの娘か知らない者を泊めておいて、「妊娠するかもよ」と子を叱る親はちょっとちぐはぐだったが、なかなか主人公のエレは太い。誰よりもサーミの血から離れようとしたエレは最後に妹に赦しを乞うたが、この言葉を真に受けるには時がたち老いすぎている。ひねくれて見てしまったので、野暮ですが「仕方がなかったのよ」くらいの意に受け止められました。
エレは少女時代ののち、どんな自己との対話を経て、1人の女としての道行を歩いていったのかな。
コメントする