「劣化版「怒り」」羊の木 やべっちさんの映画レビュー(感想・評価)
劣化版「怒り」
映画予告のとおり、市が受け入れた犯罪者6人をテーマにした不気味で不穏な映画。
「犯罪者も同じ人間だ」というのはもちろん主人公の発言のとおりだが、彼らの逐一の行動をとにかく怪しい活動のように映す本作は、我々に疑念と偏見の目を常に持たせ続ける。
きっとこの犯罪者の中で、誰かが何か起こすんだろうなという、鑑賞者に対して悪い期待を持たせる本作は中盤まで、宮崎あおいや渡辺謙が出演していた映画「怒り」に近いものがある。
ただ、問題は後半~ラストだ。今まで6人の動きを丁寧に描いていたのをほっぽりだして、すごく無理やりでチープなエンディングへ。
この平成も終わりかけの現代において、昭和半ばの円〇プロの演出か?というゴロゴロ落岩演出なども見てられない。あの岩のくだり、本気で考えてやってんの??
途中まで良かっただけに、最後の放り投げ感、やっつけ感ぽく見えるエンディングが私にはてんでダメでした。
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