アシュラのレビュー・感想・評価
全5件を表示
ファンジョンミンを見る映画
極悪非道なファンジョンミンに価値があります。
後輩の子が悪に落ちていく描写にもうちょっと旨みがありそうだったから、丁寧に描いて欲しかったけど、とにかく最後みんなで殺し合いだけ、決まってるから、そこに行くための映画なので、あまり深くなくて良いんだろうなとも思いました。
検察の人のくだりもなんだろう、もっと欲しかった。
韓国ノアールをみすぎたのか、なんでだろ、物足りなかったです。
【“こうなる事は、分かっていた・・”と血の海の中、元刑事は虚ろな表情で言った。極悪な市長に呑み込まれて行く元刑事、検察官が辿った修羅の道を描く。観る側に強烈なインパクトを与える、韓国ノワール映画。】
■狂気の極悪市長を演じたファン・ジョンミン、病に臥せる妻のために、市長についたハン・ドギュン刑事を演じたチョン・ウソン、ドギュン刑事を慕っていたが、彼の勧めにより、悪の道へ落ちたソンモ刑事を演じたチュ・ジフンら豪華俳優が血まみれで、競演した強烈すぎる韓国ノワール映画。
ー 架空の街・アンナムを舞台に、再開発の利権をめぐり狂気に走るハク・ソンベ市長(ファン・ジョンミン)と利用される刑事たち(チョン・ウソン、チュ・ジフン)。
そして彼らを執拗に追う検事チャイン(クァク・ドゥオン)たちが繰り広げる、カーアクションやバトルが壮絶過ぎる・・。-
◆感想
・極悪市長ハク・ソンベを演じた、ファン・ジョンミンの演技が凄い。平気で、嘘の涙を流し、裏では非情に徹し、長年自らを支えて来たウン室長を、保身のためにソンモに殺させる。
全く目が笑っていない笑顔を湛え、市民の前では大仰なプレゼンをし、最後は、決して手を出してはいけない筈の、検察官まで平気で殺める姿。
権力に憑りつかれた狂人を見事に演じている。
・妻の入院費を稼ぐため、ハク・ソンベ市長の様々な悪事の後始末をする、ハン・ドギュン刑事を演じたチョン・ウソンも、それまでの作品での”良い人オーラ”を封印し、”検察と市長との間で板挟みになっていく男を好演している。
・カーチェイスシーンも、尋常でない緊迫感である。
ー 消防法の規制の違いもあるのだろうが、雨降る夜のカーチェイスシーンのスピード感溢れる迫力は尋常ではない。-
・現役刑事時代には、ドギュン刑事を慕っていたが、彼の勧めにより、悪の道へ落ちたソンモ刑事を演じたチュ・ジフンの、徐々にドギュン元刑事を軽んじるようになっていく姿。彼も又、権力と金の欲に溺れた一人である。
ー だが、彼は最後の最後で、ドギュン元刑事に対する情が出て、命を落とす。その姿を見たドギュン元刑事が、覚悟を決め、極悪市長を殺しに行くシーンの緊迫感や、極悪市長に屈していく検事チャインの姿も、印象的である。-
<ラスト、殺されたウン室長の葬儀場での、検察、市長、元刑事たちの醜いまでのやり取りは、手に汗握る。
そして、最後に極悪市長の額に銃弾を叩き込んだハン・ドギュン元刑事が、息絶え絶えに言った言葉。“こうなる事は、分かっていた・・。だけど、しょうがねえ・・。”
鑑賞後の気分は決して良いとは言えないが、観る側に強烈なインパクトを与える、韓国ノワール映画の逸品であろう。>
実はカーチェイスが良い。
先日、職場の上司から勤怠記録について朝から説教を食らいましたが、途中でその勤怠記録が僕のでは無く同僚のと言うことが判明し、その後1日中悶々と過ごした。
世の中は不条理に満ちている。
お隣韓国は、政界の汚職が露骨で近年も大統領の汚職問題が露わに。
そんな韓国の政界ノワールというか、一都市にクローズアップした泥仕合を描く本作。
出て来る全員がほぼクソ野郎ってのもかえって気持ちが良いのですが、劇中に出て来るカーチェイスが良い。
恐らくCG多用だとは思うものの、主人公の怒りの心理描写をカーチェイスで表現していて、ハートに刺さる。
マイベストカーチェイスのベスト3に入ると思う。
(ちなみにベスト1はワイルドスピード1で潜入捜査がバレてドミニクを追いかけるシーン)
カーチェイスばかり書いていても能がないのだが、この映画、同時期に公開された「コクソン」とセットで観ると最高です。
國村隼も、この映画に出れば面白かったのに。それはアウトレイジか…
P.s. 劇中に出て来る韓国の定食屋がとても美味そうです。
まさに全員悪人
主人公の警察官は、誰と結婚していたのか。主人公の妻で重病に侵されている女性についてあまりよくわからなかった。市長の妹と言われていた気もするが、いまいち不明。彼は義兄の手伝いをしていたということか。
この主人公が、警察をやめて市長のボディガードをやろうとしたところに、検察 から横やりが入り、殺人未遂で逮捕の代わりに市長が犯罪を示唆している録音を手に入れろと言われる。それからは、殴られ脅されながらどちらに付かずの蝙蝠的な仕事。そしてヤクの売人からも裏切られ、弟分からも裏切られる。
全体的に非常にイカレテいる。病的だ。
暴力描写は、グロのレベルに入っている。どの人物も退廃的で希望など一切ないように見える。 絶望こそしていないけれど。この映画での唯一の希望はラストだろう。
傑作だ
ちょっとウトウトしてしまったがとても面白かった。機会があったらもう一回見たい。ただ、ちょっと長い。2時間に収めて欲しかった。
検事が殺されかかってすっかり寝返ろうとしているのが最高だった。後輩が調子こいてムカつく感じもよかった。
主人公がもう少し好きな感じだったらもっとよかった。性格が暗すぎて、本当に暗いばっかりでもうちょっとヘラヘラしたりふざけた人物だったらもっと好きな映画になっていたはずだ。
(追記)
前回は劇場で見たのだけどコンディション調整に失敗してウトウトした。改めて配信で見たのだけどすっごく面白い。市長が心がなくてすごく面白い。近くにいてはいけない人物だ。前回は主人公が暗すぎてあまり好感を持てなかったのだけど、今回は全然そんなことなくて、背負っているものの重みや人生の厚みを感じる。あれなら暗くても仕方がない。検察チームも返り討ちにあって最高だ。誰もが散々な目に合っているのがいい。大傑作だ。
全5件を表示