笑う故郷

劇場公開日:2017年9月16日

解説・あらすじ

主演のオスカル・マルティネスが、2016年・第73回ベネチア国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したコメディドラマ。故郷のアルゼンチンを離れ、30年以上スペインで暮らしていた主人公のノーベル賞作家・ダニエルが、アルゼンチンから名誉市民賞を授与されることになり、2度と戻らないと思っていた故郷へ戻ることを決めたことから、思わぬ展開に巻き込まれていく様子を、ユーモアとウィットを交えて描く。2016年・第13回ラテンビート映画祭および第29回・東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門では「名誉市民」のタイトルで上映された。

2016年製作/117分/アルゼンチン・スペイン合作
原題または英題:El ciudadano ilustre
配給:パンドラ
劇場公開日:2017年9月16日

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映画レビュー

4.0【40年振りにスペインからアルゼンチンの田舎の故郷へ帰郷したノーベル賞作家が、最初は歓迎されるも徐々に町の人達から集り、嫉みを受ける様を描いたシニカルビターコメディ。ラストシーンの切れ味は秀逸です。】

2025年8月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

幸せ

■ノーベル文学賞を受賞した作家・ダニエル・マントバーニ(オスカル・マルティネス)は、迷いながらもスペインから40年ぶりに故郷・アルゼンチンの小さな田舎町サラスに戻り熱烈な歓迎を受ける。
 心地よい驚きと喜びを味わうダニエルだったが、徐々に彼に対する町の人達の態度はエスカレートして、彼自身が制御出来なくなっていく・・。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・物語は章立てで進む。
 1.招待状
 2.サラス
 3.イレーネ
 4.エルホルベン
 5.狩り

・最初はアントニオ(ダディ・ブリエバ)を始めとした古き仲間達に歓迎され、名誉市民として祝福される、ダニエル・マントバーニ。
 アントニオの妻は、且つての彼のガールフレンドだったイレーネ(アンドレア・フリヘリオ)である事に、驚きつつ・・。

・だが、徐々に小さな町の住人達が、彼に望むモノが明らかになって行く。
 1.知らない青年からディナーに誘われる。やんわりと断るも・・。
 2.足が不自由な息子を連れた父親から、高い車椅子を所望される・・。
 3.講演会で会ったヌリア(ノラ・ナバス)は、勝手に彼のホテルの部屋に入り込み、裸体になるが、彼女の正体が明らかになるシーン・・。
 4.美術品の審査員になった彼は、町の有力者の品を落とす。その事に怒る有力者。
 5.名誉市民として銅像が立つが、彼の振る舞い故か、赤いペンキが掛けられている。

・果ては、イレーネから”危ないから逃げて”と言われ、荷物を纏めるが迎えに来たトラックの連中から、乱暴に扱われ、果ては銃で撃たれて・・。

<で、ラストシーン。いやあ、ヤラレマシタね。見事な締めでございます。流石、ノーベル文学賞受賞者である。何処までが、本当だったのかな。怖いなあ。
 今作は、40年振りにスペインからアルゼンチンの田舎の故郷へ帰郷したノーベル賞作家が、最初は歓迎されるも徐々に町の人達から集り、嫉みを受ける様を描いたシニカルビターコメディなのである。ラストも秀逸です。>

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NOBU

3.0エンストする車

2022年6月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

単純

そして、微妙な空気が、続く。

ときに、シュールな演出。

「最後に笑うのは誰か?」

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Kumiko

4.0にしきをかざる

2020年7月11日
PCから投稿

ノーベル賞作家が40年ぶりに故郷の片田舎を訪れる話。招聘され、数日滞在し講演や街の行事をおこなう。むろんフィクションであり、コメディの体裁がある。成功者が辺鄙で酷い目に遭うスラップスティックなものを想像した。
はたしてそんな感じで進むものの、辛気くさい。笑えるというよりAwkwardに耐える感じだが、かえって現実的でもある。

田舎には暗愚な人たちがささやかな自尊心を守りながら生きている。が、世界的に有名となった作家マントバーニ自身も、けっこう俗物である。両者は相容れず、どちらの望みも叶わない。
見た目も技法もamateurishだが、徐々に辛辣になり、個人的にはコメディにはならなかった。地方という社会は、ここに示されたカリカチュアと五十歩百歩だからだ。

わたしは飲みながら友人に「知ってるか?文化会館が立派なほど田舎なんだ」とか「地域活性化ってのはな、成功しなかった人のする活動のことだ」とか、言ったことがある。ささやかな自尊心を守りながら生きている田舎者とはいえ、みずから卑下してみるのが好きだ。

マントバーニは、芸術家肌のいけ好かない人物像だが、意外に核心を突いている。インテリではあっても聖人ではないから、降って湧いたpussyを拒絶せず、古い色恋に揺れたりもする。が、三回の講演──徐々に減る聴衆を前にしても真摯にこなし、美術展審査の不本意を正しもする。Awkwardだが、成功者/有名人とて凡そこんな感じだろう。

映画のプロモーションポスターがアワードの月桂冠に囲まれていることがある。が、映画のアワードは有象無象、サンダンス以外ほとんど信じられない。

この映画も月桂がぐるりと囲んでいたが、妥当に思う。
地元/田舎とは滑稽なところであり、有名になったなら帰郷するのは間違いである。──個人的にはリアルなドラマだった。

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津次郎

5.0田舎町と文化とは

2020年6月15日
スマートフォンから投稿

悲しい

怖い

知的

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rocko