「動物を使ってユーモラスに内戦の悲惨さを伝える」オン・ザ・ミルキー・ロード とえさんの映画レビュー(感想・評価)
動物を使ってユーモラスに内戦の悲惨さを伝える
内戦中の小さな村で出会った男女の、二人の愛を貫く逃避行を描く
旧ユーゴスラビア出身のクストリッツァ監督から見た、内戦への思いが込められた作品
2つの民族の和平協定を結婚と考えると、幸せになるはずだった結婚を、武力でぶち壊したのは多国籍軍であり
その破壊行為は、村人たちが口もきけなくなり、村が機能しなくなるまで続けられる
監督はその状況を動物などを使ってユーモラスに描いているけど
その真意はとても重く、
いまだに残された人々の悲しみは癒えることがない
これは、実際に東欧の中にいた人よる描写だというところがとても貴重な作品だと思う
西側諸国の「正義」はただの押し付けであり、東欧で実際に救われているはずの人からしたら、「残酷なこと」でしかなかったことに気付かされた作品だった
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