「未来を知ることへの覚悟と責任」メッセージ 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
未来を知ることへの覚悟と責任
古典的名作『猿の惑星』第1作目のラスト、自由の女神を見て『アインシュタインは本当だったんだ』と愕然となったチャールトン・ヘストン。
時代は流れ、今や、インターステラー、君の名は。(⁉︎)、本作、のように、ワームホールとか、超ひも理論(私には理解不能ですが、10次元とか平行宇宙とかで時空を軽々とまたぐことが出来るらしいです)は一般教養として、時間は一方向に流れるとは限らない、という前提を呑み込んでおかないとついていけなくなりますね。少なくとも映画作りの現場では、相対性理論で止まっていると、時代遅れということなのでしょう。
相対性理論はGPSの補正(重力による時間の伸び縮みを計算、それがないと曲がるべき交差点がひとつずれたりするらしい)に使われるほどで、もはやSFでなく、現実的なものになっているということなのですね、きっと。
もし、生まれて来る子供が先天的な障害を持っている、イジメにあう、などと分かった時、ありのままに受け入れることが出来るか?
そんな未来を回避したいと思ってしまった時、まだ見ぬ子への罪悪感に苛(さいな)まれないか。
未来を知る、ということへの覚悟や葛藤や責任についての描き方にやや物足りなさを感じましたが、とても好きな作品となりました。
カミツレさんコメントに書きましたが、琥珀さんとカミツレさんの
やりとりを読み、原作を読んだおかげで、薄い理解でなく、「もうちょっと深いところで、わかったような気がする」という、映画好きとしては至福の時を、今、迎えています。カミツレさん、琥珀さん、本当にありがとうございました。
『ペンギン・ハイウェイ』ではコメントをいただき、ありがとうございました。
今更ながら本作『メッセージ』のレビューを投稿しました。お読みいただければ幸いです。
なにやら不穏なタイトルの上、『ペンギン・ハイウェイ』に負けず劣らずの長文レビューになっていて、大変恐縮ではありますが……