劇場公開日 2017年2月10日

  • 予告編を見る

「ゼメキス史上最も“愛”が色濃い作品」マリアンヌ AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ゼメキス史上最も“愛”が色濃い作品

2017年2月12日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

興奮

ロバート・ゼメキスと言えば、VFXの活用が得意なビジュアリストという印象。この作品でも、たとえばオープニングの落下傘降下するブラピの脚と背景の砂漠をとらえながら上昇するカメラの対比的な動きであったり、砂嵐が吹きつける狭い車中で愛し合う二人の周りを延々と回り続けるカメラであったりと、意匠を凝らしたショットに思わずニヤリ。

しかし、今回のドラマの核になっているのは、ブラピとマリオン・コティヤールが演じるカナダ空軍諜報部員と仏レジスタンス女闘士の愛だ。ゼメキス監督が男女の愛をここまで丁寧に描いた作品は過去になかった(敢えて挙げれば「フォレスト・ガンプ」に悲恋の要素はあったが、ガンプの数奇な人生がメイン)。今や60代半ばのゼメキス、年相応に心境や関心対象の変化もあるのだろう。

余談ながら、ナチスと戦うブラピは「イングロリアス・バスターズ」(09)、「フューリー」(14)と最近頻度高いよね。

高森 郁哉