「拒絶され理解深め合えない切なさ共感の壮絶ドラマ」沈黙 サイレンス Norikoさんの映画レビュー(感想・評価)
拒絶され理解深め合えない切なさ共感の壮絶ドラマ
アカデミー賞撮影賞ノミネート作品
キリスト教徒を隠して暮らす住民と宣教師との交流を、キリシタンの信仰が周囲に理解されない無念さ、やむを得ず改宗した人物の切なる思いが描かれ、心に突き刺さる
信仰する宗教がなくても、信じている何かを奪われる辛さ、拒絶され理解深め合えない状況の切なさ共感、色々考えさせられる
製作/監督は、『ディパーテッド』でアカデミー賞受賞したマーティン・スコセッシ
監督はカトリックの家庭で育ち、1990年の黒澤明監督作『夢』に出演、撮影していた時に日本で読んだ、遠藤周作『沈黙』の登場人物の精神面に興味を持った
脚本のジェイ・コックスと映画化を進めていたが、原作内容を理解するまで時間がかかった為に一時中断した
2009年にロケハンした日本で、オーディションを行い日本人キャストを決めた
監督の推薦で役を獲得したリーアム・ニーソンとアンドリュー・ガーフィールド
アンドリュー・ガーフィールドは霊的指導とイエズス会の精神を学んだ
アンドリュー・ガーフィールドとアダム・ドライバーは、役作りの為に栄養士管理のもと痩せた
アンドリュー・ガーフィールドは当たり前だと思っていた事が有り難く思えた、と語る
窪塚洋介は、最初のオーディションでセリフを覚えておらずガムを噛んでいた為、印象が悪かったが2年後に呼ばれた時の演技が良く役を獲得
浅野忠信は1度オーディションに落ちたが、諦めずに機会を待ち続け役を獲得
オーディション時は俳優の演技や表情を見る為、監督自ら読み合わせした
イッセー尾形は、役のイラストを描いてから掘り下げていった
台湾の750人以上の撮影チームで文化の違いを確認し合いながら行った
当初の撮影予定地は日本だったが、予算が厳しく台北周辺で行った
スタッフの国籍は世界各国
撮影では日本人俳優から様々な助言を貰った