「信じていたのに救われないだなんて。」沈黙 サイレンス ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
信じていたのに救われないだなんて。
神の存在とは一体なんであろうか?
己の命を捨ててまでも神を信じるべきであるのか?
そんな疑問を投げかけたくなる終わり方でした…。
仏教が主流の日本では、異国の宗教はなかなか受け入れがたいもの。
それでも村々の人たちは、宣教師が隠れていることをひた隠しにしながら生活していたようです。
役人に捕まって拷問を受けてもひたすら耐え忍び、死んでいった数多くの日本人たち…。
祈っても祈っても死罪となってしまう虚しさに、パードレの心はボロボロです…!
信ずるものは救われないのか…。
裏切り行為を繰り返す男が生きながらえるのに、真面目な信仰者は死罪というやるせない現実…。
神も己自身も信じられなくなったパードレの、辛く悲しそうな表情が心に残ります…。
結局、日本にキリスト教の教えは根付かず、泥沼の中でもがき苦しむしか出来ないのでしょうか?
仏教がここまで根強い影響力を持っていたとは⁈
色々と考え深い作品でした。
コメントする