「すごく面白い」ドント・ブリーズ 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
すごく面白い
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住宅に侵入するプロセスが現代のセキュリティシステムの理にかなっていていい。それが主人公とお父さんの関係にも掛かっているのがとても含みがあって物語的にもすごくいい。
貧困にあえぐ主人公たちを応援したい気持ちがあったのだが、襲われる側のおじいさんがどう考えても気の毒だと思っていたら、あれ?と思わされ、更にあれ?と思い、どっちもドン引きみたいになる。しかし、おじいさんは娘を殺されてしまって、オレだってそのやり方を採用しないでいられるかどうか分からない。人が死ぬほどつらい目にあってなおまともでいられるとは限らない。それでいてなお、「レイプはしない」と守るところは守っているのがすごい。
実際、自分はおじいさんほどつらい目にあっておらず、死ぬほど怒り狂ってもいない、恵まれた状況にあるのだと痛感させられる恐るべき映画であった。
お金はクローゼットの中にあって、だったらあの厳重な鍵がついた地下はなんだろうと思ったら本当にとんでもなかった。家に侵入する際にガラスの破片が床に落ちてクローズアップされていて、主人公たちが裸足になるからきっと足に刺さるんだと思っていたら、特に何も無かった。
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