劇場公開日 2016年11月26日

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「花とじょうろ」ジムノペディに乱れる フリントさんの映画レビュー(感想・評価)

花とじょうろ

2017年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

監督と周りの女性が乱れる話

ロマンポルノリブート作品4本目

月曜日のテロップとともに嫌な予感がしてしまった。
「あ、これ一週間の話なのね」と

自分は映画を見るとき時間を気にしないし気にしたくない。
最後のシーンが近づくのは雰囲気で感じ取りたいタイプの人間なのだが、時間を思わせるメッセージが冒頭から出されると、終わりが強制的にわかってしまうので嫌なのだ。
最近見た映画では「ラ・ラ・ランド」も同じような演出だった。こちらは四季だったので一週間よりまだましだった。

今作は正直に言って退屈だと感じた。

劇中、なぜかモテモテの板尾が馴染みの女優、教え子、新しい女優、ナースなどと日ごとに交わるのだがどれも唐突で不自然な流れ、濡れ場を無理やり入れた様に思う。
制約とは言えもっと上手に作ってほしかった。

途中で木曜日と出た時に、まだあと3日もあるのかと絶望してしまった。曜日のおかげで最後がいつ来るか把握できたのは不幸中の幸いだった。監督は意図していたのだとしたらそこは感謝しなければいけないのかも知れない。

女優さんたちは美人で濡れ場はなかなかなのだが、いかんせんどこかで見た展開。
人妻とラブホテル
教え子とマンション
女優と工場
ナースと病院

なんだかAVの企画物の見本市のようだ、それぞれがあまり物語に重要な要素ではないので単に監督の性癖が見せられている様でもあった。

ジムノペディは個人的に好きな曲なのだが、この作品の影響で嫌いになりそう。
この曲が流れだすと文字通り男女が乱れるのだが、この演出が合計7回続くので3~4回目には途中で笑えてくる。
俳優のおかげで最後まで見れたが映画自体は苦痛だった。

劇中セリフより

「精神さえ研ぎ澄まされていれば、いい映画になる」

作品に向き合う気持ちが重要

どんな作品だろうと心がこもってなければいい作品にはならない。
もし自分が物を作る立場になった時は半端な気持ちで取り組まないように努めたい。

フリント