劇場公開日 2017年11月18日

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「狂気じみたクオリティとラスト」KUBO クボ 二本の弦の秘密 武論尊さんの映画レビュー(感想・評価)

狂気じみたクオリティとラスト

2024年5月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:TV地上波

泣ける

まずストップモーションの概念を覆すほど鮮明かつ滑らかな映像美
1週間で平均3.3秒しか撮影できないというのも納得のクリエイター達のこだわりとクオリティをとくと感じることが出来ますね
素晴らしい映像美で、これらを人形を動かして撮ってたとはパッと観て分かる人はいないと思います

そしてラスト
月の帝の結末については個人的にはあまりにむごいものを感じました
全ての力をなくし、記憶を失くし、ただの盲目のしょぼくれた爺さんとして、見下していた下界のか弱き人々にさえ哀れまれる
そして偽りの記憶を周囲に植え付けられ、ありもしなかった情を得て生きることになる
みんな仲良く、バッピーエンド。といえば聞こえは良いですが…
別に本人は何か改心したわけでもない、下界の民など歯牙にもかけていなかったのに…

例えば今、あなたが虫に姿を変えられ記憶も何もかも奪われ、その辺のゴキブリか何かに「あなたは今までいい虫だったのよ」と言われたとして、それはハッピーエンドだろうか?
あまりにも死よりもむごい、ひどい思想矯正を感じるラストだった…

武論尊