関ヶ原のレビュー・感想・評価
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真田丸見てから字幕鑑賞したらいい感じ。
原田眞人監督作品なので最初っから字幕鑑賞狙いで見ました。字幕オススメします。
字幕なしで歴史もそんなに知らないとなるときついです。歴史の知識は、そうですね、戦国物の大河ドラマを2、3は見ていたならば十分かと。
とりわけ真田丸を見ていたらいいと思います。
私が正にそんな感じです。
原作は読んでませんが、語り手が関係ないことを語り出すのが司馬遼太郎の特徴ってことは知ってます。そんな程度で無問題です。
原田眞人作品は、わが母の記、日本のいちばん長い日、駆け込み女と駆け出し男を見てます。〜長い日以外は字幕なくて所々聞き取れなくても大体でいけますが、〜長い日は人名や単語の意味が分からなくって初見はあんまり分からなかったんですよ。でも、何回か見るとしっかり理解できますし、何回見ても面白いんです。硬派っつうか、甘ったるい演出がなくて、テンポが良くて、どれも好きなんです。ほんと、どれもいいですが、ちょっと難しいので字幕で見てください。
北村有起哉がやった井伊直政は2017年の大河ドラマで寺田心が子供役やって大人役を菅田将暉が演じる人の事です。柴咲コウ演じる直虎の養子です。
まだ菅田将暉は大河ドラマに登場してないと思いますが、潰されそうな井伊を徳川家臣になってながらえて、関ヶ原後には佐和山(三成の領地)を拝領し、彦根藩を作って、後は井伊直弼(安政の大獄をやった人:幕末大河でよく出る)へと繋がります。
和田正人演じた黒田長政は岡田准一が主演した黒田官兵衛の息子です。官兵衛は関ヶ原にはこず、九州で策を練っています。
このように映画関ヶ原を見ながら、軍師官兵衛、天地人、江、真田丸でのエピソードやら演者に思いを馳せつつ楽しみました。
北政所のキャラ設定とか、直江兼続とか。
当然、石田三成をどう描くかという点も。
江と官兵衛ではヒールとして感じ悪く描かれていたのでそっちに引っ張られていたのですが、真田丸での山本耕史の石田三成の正義に共感してしまってね、そして真田丸にどハマりしたもので、源次郎の仲間はみんな好きってゆう感じですよ。
まあそれは置いといて、歴史上の人物を物語で味わう良さは、誰かのフィルターで語っているから同一人物なのに人間性がぜんぜんちがう風に描かれることの面白さなんですよ。描きたいもの(見たいもの)に合わせて人物が誇張される。これって現実に自分が人にやってることじゃないですか。
人ひとりがね、誰かを分かったつもりになるってのはとんでもない奢りなんだってことが実感できるので、
いい教材だと思って見ています。
あとは、真田丸で大活躍した阿茶さまが関ヶ原では伊賀の忍びとしてご活躍だったり、つか伊賀者大活躍で、21世紀の伊賀者としてはちょっと嬉しかったりしました。
初音♡三成は私はいいと思いましたよ。
三成は人として美しいと思いますが、人の世は美しさだけで渡れないんですね。悲しいなあと思いました。優しくて真面目で、ちゃんと秀吉が暴君になっちゃったことも知ってるけど、忠義は曲げられないし、家康は嫌いだし。
不完全で美しいと思いました。
もちろんそれが三成の全てとは思いませんが。
役所広司は家康をやるためにあの太鼓腹をくっつけたんでしょうね…あんなに太れませんもんね。
福島正則がすっごくアホに描かれてて笑えましたし、そして真田丸ではすごいアホの子扱いだった金吾がなんか可愛かったです。
追記
Wikiで天地人を見てたら初音のリンク先が真田昌幸の娘で小田山茂誠の室ってなってる。てことは天地人の長澤まさみ=真田丸の木村佳乃=関ヶ原の有村架純=初音=松???わーお。おもしろーい。そして伊賀者じゃないじゃーん。まあ創作加わってるでしょうが面白い!
戦場の臨場感がすごい
戦場に生まれる様々な距離感、また連続的な描写、それら一つ一つが発する熱量がすごい!
戦に対して持っているイメージを更新してくれるような作品!
広大な関ヶ原の各所に散在し、展開される局所戦闘の粗密感、各陣からの風景で補完される決して見通せない戦場の全貌、また安全なエリアが刻々変化していく様…これらをはじめ、関ヶ原の合戦について知識を持つ人は多くいることだろう。しかしそれを連続的な描写で目撃する新鮮さ、説得力は価値ある体験になること請け合いである。
特に印象に残ったのは合戦前夜の軍議で、家康が物見に報告を迫る場面。筆者中学の頃、小説を読んで子供ながらに「これが戦か」と衝撃を受けた記憶が蘇る。本作ではより直球のメッセージになっていて、その痛快さは変わらずよい。
戦国末期の大一番、あまりに登場人物が多く思い入れも人それぞれだろう。本作で新たなキャラクターを得た者がいれば、作品の流れの中でどうしても今回スポットが当たらなかった大物もいる。ただ、彼らが総体として生み出した関ヶ原の合戦模様に肉迫できるチャンスである。この時代にときめいたことがある人ならば劇場で体験する価値ある作品だと思う。
よくやってくれた! でも足りなかった!
歴史小説が大好物で、関ケ原に纏わるものもいくつか読んでいます。
なぜ誰も関ケ原とか撮らないのか、と常々思っていたので、公開を知るや見るしかないでしょ、と。
雰囲気は文句なしに最高でした。これが見たかった。こういうの待ってた。
キャストも文句なし。特に、僕の中での老獪な家康像を役所広司さんが見事に体現してくれた点は感動。
岡田君もかっこよかった。ネットニュースか何かで読んだ、お腹痛いと思いながら演技してた、というのにも大感動。三成は腹痛であって欲しい願望まで叶えられていたとは。
ただ、やはり足りなかった。
原田監督も相当悩んだとは思うのですが、関ケ原の合戦を全体を捉えつつ映像化するには圧倒的に尺が足りない。
当初は小早川秀秋、島津義弘らを主役に、という構想もあったようで、確かにその方がもう少し上手くまとめられたのかも、と思ってしまいます。
とはいえある程度の合戦までの経緯や心情も描かねばならないわけで、どこを切り取っても関ケ原というのは難しいのかも知れません。有名な逸話の多くを切ってもまだ足りないのですから、やはり一作で完結には不向きな題材でしょう。かといって三部作とかにしたら戦国好き以外で見に行く人がいなくなっちゃうか。
合戦シーンに関してですが、見応えは充分でしたが、もう少し合戦の見せ方がよければなぁ、とは思いました。
ただワーっとぶつかるだけな感じがしたので。
鉄砲、槍、騎馬の繰り出し方とか、引き際とか、機を見ての死ねや死ねやの号令とか諸々、合戦で見たかったソレはあまり見られませんでした。
あとは、これは到底叶わない願望ではあるのでしょうが、数万人がぶつかった合戦、という感じもやはりまだまだ。そればかりはどうにもならないのでしょうが。
歴史に疎いと恐らく相当つまらないのでは、という感は否めません。入門、という感じで見れる映画でもありません。そこは御覚悟召されよ。
何はともあれ、正面から関ケ原を撮ろうと戦ってくれたスタッフとキャストの皆々様には大きな感謝と、拍手を送りたいです。
最後に一つだけどうしても気になった不満を。
丁度最近、池宮彰一郎氏の『島津奔る』を読みました。関ケ原合戦へ、島津義弘の危急を救うべく、九州から血みどろになりながらも走って駆け付ける島津家の兵達の描写に心熱くなったものです。
が、当映画関ケ原での冒頭で、呑気に歩いている島津の兵の描写が(勘違いならすみません)。絶対奔らせてた方が映画的にも良かったでしょうよ! なんでだ!
駄作
とにかく、関ケ原の戦いが短い。有村架純はいる?もっと描かなあかんとこがあるよね。まず前哨戦の伏見城の戦いがない。南宮山の吉川広家の毛利本隊のとうせんぼ。島津維新入道の島津の退け口などなど。ディテールは毛屋主水の饅頭の話ぐらいや。三成が動かない西軍の諸将に対し、交渉が大変やったことが描ききれてないし、もっと関ケ原の戦いを中心にやるべきやったよ。大谷さんが戦いに反対してるとこもなかったなあ。
原作を台無しにした超大作
司馬遼太郎3巻の大作を映画にまとめるのは無理がある。とはいえ実績のある監督だけに期待値は高かった。しかし実際は気になる点がいつくかあり、観終わったあとの満足度は総じて低い。2時間半あまりの中に無理矢理入れ込んだ感が否めず、映画自体、金をかけたと思われる割に雑な作りである。
①展開が早い上に、背景などの説明がほとんどないので、司馬遼太郎の原作を読んでいないと理解は難しい。歴史的知識がない人にとっては、ただ長いだけの退屈な映画にすぎない。
②原作で大事な役割を演じた人物や場面の描写が省かれたり、そもそも登場しなかったりして、見せ場にかける。
・家康の野心を見抜く前田利家の描かれ方が薄い。
・大谷吉継が三成の出兵を諌める場面がない。
・直江状は出てこない(そもそも景勝が登場しない)。
・小山評定や、それにまつわる各武将のエピソードは全くでてこない。
・鳥居元忠が守る伏見城の攻防も出てこない。
結局、制作者は関ヶ原のチャンバラをド派手に見せたかったのだろうが、関ヶ原は、天下分け目の権謀術数や、東西いずれにつくべきかの心理描写などが醍醐味なのであって、原作からかなりかけ離れた感じがして残念である。
②役所広司の名演や平岳大の熱演には魅了されたが、何れの役者もセリフのあいだにいわゆる「間」がないので、セリフを味わう余韻がなく、とても頭がついていかない。しかも、方言が多すぎて、何を言っているのかわからない場面がある。島津の薩摩弁などはちんぷんかんぷん。制作者はリアリティを出したかったのだと思うが、映画は娯楽でもあるわけだから、多少方言は構わないが、わかり易さも考慮する配慮が必要ではないだろうか。
③制作者が注力したと思われる、関ヶ原の合戦のシーンだが、BGMが常に大音量で流れていて、これでは台詞回しが聞き取れない。せっかく、臨場感あふれる合戦シーンになっているのに、はっきり言って興ざめである。鍔迫り合いや、槍を合わせる音とか、馬の蹄の音などを活かした合戦シーンは考えなかったのだろうか。
追記 本作で失望された諸氏は、TBSでかつて制作されたドラマ『関ヶ原 三部作』を是非ご覧あるべし。原作にかなり忠実で、ド派手な合戦シーンはないかもしれないが、充分見応えがあり、奥行きのある秀作である。加藤剛、森繁久彌、三船敏郎、大友柳太朗、三國連太郎、杉村春子、宇野重吉、沢村貞子ほか、多士済済であり、その演技にグイグイ引き込まれてしまう。
やはり全三巻もの小説を二時間弱の映画にまとめるのは無理があったよう...
やはり全三巻もの小説を二時間弱の映画にまとめるのは無理があったようで、
色々端折られまくってダイジェスト版といった感じに仕上がってます。
各役者さんの演技は良いけれど三成と家康、左近と吉継辺りを除く
その他武将たちは、主要人物である筈の宇喜多も小西も、他の皆様方も悉く空気です。
群像劇としても面白い関ヶ原の戦いという題材の魅力が、完全に死んでます。
更に肝心の合戦シーンはミクロな視点でばかり描かれており、
小早川の裏切りがどう影響したのか、とかが非常に分かり難い。
狭い場所での乱闘ばかりでどっちがどっちの軍なのかもよく分からず。
これ、話が飛び飛びなのと描写が拙いせいで、予備知識が無い人は全く意味が分からないんじゃないかと。
あとは音声ですね。マジで何言ってるか分からないシーンが多いです。
鑑賞中、耳悪くなったのかなと不安になったんですが同じ意見の方が多くて安心しました(笑)
日本語なのに字幕欲しかったです。
どこかコミカルながらも憎らしく、それでいて貫禄ある家康だけは見事でした。
が、それ以外は全く印象に残ってません。
期待していただけに非常に残念な作品でした。
大事な場面があれやこれや削られ、感情移入できるはずの場面が淡白にされ・・・
明らかに尺が足りてないのに、冒頭の司馬遼太郎の語りとか、
赤耳の家康襲撃とか、どうでもいいとこに時間を割いてるのも何だかなぁ・・・。
美しく迫力ありも、三成像には共感出来ず
岡田准一演ずる三成が乗馬して疾走する姿はとても美しいし、戦闘シーンも騎馬隊や長槍隊中心に相当に迫力があり、鎧兜含めた様々な衣装もそれだけでも楽しめるレベル。また、三成が愛するヒロイン(初芽)有村架純を伊賀忍者に設定したのは、物語上でのグッドアイデアであると思えた。計算しきった演技演出で秀吉子飼い大名を味方に付ける役所広司の家康もリアリティがあったし、何よりも三成の忠義心や子供じみた純粋さを諌めながらもとても愛しているように見えた平岳大による島左近は、魅力的であった。ラスト、刑場に向かう三成に、声をかける初芽にはかなり泣けた。
ただ残念なことに、描かれた石田三成の人間像が自分はあまり好きにはなれなかった。原作に忠実ということかもしれないが、ヒーローとして共感出来ず、映画に十分に引き込まれなかった。何故なら、この三成、自分を変える様な努力をする意思が皆無に見えた。自分はこのままでいつ迄も良いという考え方で、大人としての成長を拒んでいる様にも見えた。本当に心の底から、家康の不誠実を糾弾したいのなら、少しでも味方を増やすために最大限の努力をすべきだろうと。
石田三成は、 極小国大名でありながら、これだけの大いくさを出来きた(多くの人々を勝てると思わせた)訳であるし、少なくとも家臣は多勢の東軍を一時は追い込む程、一丸となって死に物狂いで闘ったと聞くし、さらに領民にも大変に慕われたと史実的にも考えられてるらしい。そういったことから考えると、多分歯を食いしばり自分を成長させる様な大きな大きな努力をしてきてる(映画的なヒーロー像)であろうし、もっともっと魅力的な人物であったかと推察されるところ。それをこの映画でしっかりと具現化して欲しかったと思うところである。
楽しめた
司馬遼太郎原作だし、歴史が好きな人が好んでみる作品と思う。司馬遼太郎が解釈した関ヶ原を映像にするとこんな感じだろう、と思いながら観ました。
歴史に詳しい人に後から解釈や背景を補足してもらいつつ、関ヶ原や朝鮮出兵、豊臣秀吉、石田三成、徳川家康が今までになく身近に感じました。
私は歴史に詳しくないけど、合戦シーンは目の前で 目撃しているような気分になったし、歴史上の服装や建物は興味深く、方言も味わいがありました。
丁寧な作りで映画館で見るべき作品だと思います。もっと評価されるべき。
残念
関ヶ原の戦いが主題なのに伏見城守鳥居元忠と家康との別れのやり取りやその戦いが全くない。関ヶ原ではここが一番泣かせる場面だと思うが。また加藤や福島があまりにも馬鹿っぽく描かれており残念すぎる。少なくとも朝鮮での凄惨な戦の後であるから、顔形がギラギラと野獣の如くなっているはずなのに、ヤクザのチンピラのように描かれているのは興ざめした。やはり歴史物は映画で見るより小説で読んだ方が数段よい。
石田三成
NHK大河ドラマ
軍師官兵衛と見比べてしまいました
その時は石田三成
嫌な奴でした。
が、この映画の三成は、、
同じ史実でも、どの人物を中心に語るかで
見方、考え方いろいろ違うんだなと
北政所「この戦さで三成は負けた方がよいが
三成の血は残した方がよい」
印象に残るセリフでした。
確かに、方言は分かりにくかったので
字幕あるとよかったと思います。
戦国絵巻?いやいやこれは関ヶ原までをタイムプラスでみせる記録映画(笑)
とにかく観て思ったことを3つまとめてみました。
1【本作は関ケ原合戦までの史実をタイムプラスで見せる映画である(キリッ】
いや、全編とにかくせわしないw
まぁ関ケ原合戦へと続く様々な事象を二時間強に凝縮するわけだからとは思うが、名だたる戦国武将たちもめまぐるしく変わるカット割りで、歴史絵巻的な重厚さは皆無。なのでそこは戦国絵巻的な映画を期待せず『関ケ原合戦までの史実をタイムプラスで見せる映画』と割り切ればよいと思う。て...それ、NHKの歴史もの企画でもいいじゃん!wなどと突っ込むのは無用だからっw
2【セリフが聞き取れない】
レビューで散見する「セリフが聞き取れない」は確かにそういう印象。せわしないカット割りと早口のセリフ回しもそうなのだが、なにか全体にセリフがくぐもって聞こえてると感じたのは僕だけだろうか?これ、もしかして編集時の整音(音源ミキシング時にバランス、音色、定位などをつくりだす作業)に失敗した?とふと思ってしまった。
3【事前に予習すべき】
ただでさえ複雑な武将たちの動きなのに、このタイムプラス映画だけでは関ケ原合戦という史実を理解できない。事前に予習をしてこの時の戦国武将たちの動きくらいは把握しておいた方が無難。「1分でわかる 関ヶ原の戦い」とかでググるといろいろ出てくるのでさくっと観に行く前に舐めておくと良いです。
あらためて感想....実はこの映画の白眉は、役所広司演ずる家康が天下をとるためにず~っと我慢して、我慢して、我慢して、我慢して大嫌いな石田を追い込んで、追い込んで、追い込んで、兵を挙げさせるまで追い込んで....と独白する場面にあると思う。それがこの映画において、関ケ原合戦に至る重要なキーであると解釈しているのだ。
他の役者も岡田准一の武将役がけっこうハマってて感心した。でも監督はもう少し石田三成の人物像を描いてあげないと彼が可哀想だ。「不器用で人間味あふれる新たな三成像」はいまひとつ見えてこなかった。
太眉の有村架純ちゃんは、華はないもののw戦国時代の忍び役を骨太に好演してる。あと加藤清正達をとことん脳筋バカ戦国武将で描いてて笑った。ここはギャグエッセンスを入れたんだと受け取りたい(必要か?w)。あと冒頭の司馬遼太郎?らしき人物の回想からのNaは意味あんの?こういう演出は余計。いらないw
映画で初めて「関ケ原合戦」を描いた本作、タイムプラス的な記録映画企画と割り切って、事前の予習をしておけばそこそこ楽しめる作品だと思う。
バカバカしい戦国オタク映画。この人たちは何のために戦っているんだろう
その創作の一部が、日本史の常識になってしまったほどの、司馬遼太郎とNHK大河ドラマの功罪については、言わずもがな。まだ、高校生が信長になったり、現代の医者が幕末にタイムスリップしたり、徳川将軍が女性だったりするほうが、ぶっ飛んでいて罪が軽い。改めて"司馬遼太郎はフィクションである"。
本作は、日本人なら多くが知っている"関ヶ原の戦い"を、司馬遼太郎が歴史シミュレーションしてしまった壮大なドラマである。
これだけ多くの戦国武将の人格を創作されてしまうと、もう何が何だかわからなくなる。"ウンウン"とうなずきながら観るためには、戦国武将の名前が次々とそらで言える程度のウンチクが必須で、カットが切り替わっても、誰が"西軍"で、誰が"東軍"か分からない。
登場人物が多いわりには主役らしい主役がおらず、群像劇というにはひとりひとりが描き切れていない。徳川家康も石田三成も魅力のない人間だし、戦略と勢力争いに終始していて、大義がなく、"この人たちは何のために戦っているんだろう"的な意味では、公開中の「HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY」と同じである(笑)。
戦国時代に疎い人にはまったく不親切な作品である。結論としては2時間30分でまとめることができなかった。ムリとは承知でエピソードを端折りすぎである。原田眞人監督はなんとも空しい作品を作ってしまった。
原作を読んでいれば、まだマシかもしれないが、かといって原作を読んだ人には不満のカタマリだろう。
本作に価値があるとすれば、俳優の演技や合戦の本格的な演出を観るためにほかならない。ロケーションやセット撮影は、レベルの高い歴史映画だと思う。
時代劇初挑戦となる、有村架純の忍び・"初芽"役も設定がイマイチ。もっと石田三成の愛妾として絡んでもよかった。初恋みたいなプラトニックで、ここだけ妙に違和感がある。彼女のファンにはいいかもしれないが・・・。
(2017/8/26 /ユナイテッドシネマ豊洲/シネスコ)
勉強してから来い
みんな、本読んで勉強してきたよな?じゃあいくよ。という感じでした。
多分、監督脚本の方は、詳しくわかってるんでしょうね。だけど、伝わってないなぁという印象。
セリフが、ボソボソが多いです。
三成がどうして戦うのか?とかいろいろあったのに、なんかこうなっちゃいましたという感じ。
カメラが近くて、折角の軍勢が活かされていない。
いまなら、上空から撮るとか、特撮使うとかできたろうに、、、。
配役で、福島、加藤の方は、違和感があった方が多いのではないかと思います。
何故か、ところどころで奇声を発しています。
北政所の設定が、思ってたのと違うので、これも違和感でした。
最初から、登場人物が落ち着きがない感じを受けました。やたらとイライラしてる。
伊賀の人達は、必要だったのかなぁと疑問です。池波正太郎さんの原作なら、忍びの者の設定もありかなと思いますが、、。
突っ込みどころ満載です。そんな戦い方する?そう構える?!え、三成は連絡係なのですか?
最後の三成本陣の囲まれて、爆発は?いま漢字でたけど、何だって?!
多分、テレビ放送でも観たいと思わないです。
岡田さん、有村さんなど劇場で観たいだけ方は、問題ないかと思います。俳優さんは、素敵でした。
おいてきぼり
関ケ原どころか戦国時代の歴史に疎い小生であるが、これをきっかけに歴史に興味を持とうと映画館に足を運んでみた。
出だしこそどこか聞いたことのあるお話で興味を持ったが、次から次へ登場する人物、早口、方言、場面転換で間も無く着いていけなくなりおいてきぼりを食らってしまった。
特に合戦シーンとなると誰が誰でどっちがどっちなのかすら分からない。
観賞後、他の方のレビューをみて、司馬遼太郎の原作を読んでいない者が観るべき映画ではないことに気づいた。
有村架純は確かに強かで美しく描かれていたが、三成がそこまで入れ込む理由がわからなかった。
また、多くの西軍兵卒が命を落とした中、義を旨とした三成が、敗戦が濃厚となった際に山中に逃げ込む姿にも違和感を感じた。
シネコンで上映される映画でありキャストも豪華であるが、ある程度のバックグラウンドを要求するという点において制作者の狙いに矛盾を感じざるを得ない映画だった。
いやぁまずまず。 関ヶ原を約二時間に詰め込むのはこの程度が限界か。...
いやぁまずまず。
関ヶ原を約二時間に詰め込むのはこの程度が限界か。
原作は文庫三冊。
尻の青い三成坊やと、政治力の権化家康との対決。
この対比が関ヶ原の魅力と思う。
そこはわかった。
底辺の伊賀者たちも絡めてエンターテイメントとしても面白かった。
ただやっぱり個々の人物の魅力は語りきれないね、歴史物はこういうとこが残念。
誰か戦国ユニバースみたいんやってくんないかな。
マーベルやDCみたいに。
個々の映画で清正や秀秋の人物像の堀込や、島津の立ち位置など。
アベンジャーズ1で関ヶ原、2で大坂の陣みたいに。
そしたら豪華キャストで壮大な戦国絵巻が見れるのに。
回りくどく長く眠い
はっきり言って長い割に中身が詰まってない、脚本の方向がブレていて途中眠くなりました。残念ながら合戦のシーンが一番つまらない。
確かに司馬遼太郎の原作を再現するのは無理なので、色々端折る事になったのだろうけど端折るべきところがそこだったのかは疑問である。
というのも、一貫したテーマが分からないからである。
エンターテイメントに傾倒するなら、あの難解な物言いや分かりづらい感情表現に走らずに、合戦のダイナミックさをもっと前面に出すべきだった。
破れた西軍、裏切った豊臣家臣達を救済するなら、描写が足りない。
三成の義や人間らしさを表現するなら、婉曲的表現ではなくダイレクトに表現して欲しかった。司馬遼太郎さんの時代だったらああいう表現もありだったのかもしれないけど、今の時代には合わないかな。
ただ戦国時代のテーマをそのまま扱ってくれた事は配給会社、企画作成に携わった方々に感謝したい。
いやいや面白いでしょ
このレビューをいつも参考にさせてもらっていますが、本作に関しては不当に☆の数が少ないような気がします。長いのでネタバレありでたたみます。ネタバレってなんだ?と思いますが…笑
面白かったです。
だいたい、あんなに大きな時代の転換となる出来事を150分の「映画」に収めようとよくしたなと。褒めてます。無理だ、だから今までだれも出来なかった。
「鑑賞しやすい」「起承転結かっちりとした」「合戦シーン頼みの薄いドラマ」になったら嫌だなーと危惧していましたが、実際鑑賞できて、「めちゃめちゃ面白かった」です。
岡田准一氏が石田三成をどう演じるか注目していました。私の中の関ヶ原での三成像は「融通が利かず、理想だけは高いのに世間知らずでキレやすいイタイ人。だけど義に熱く愛情豊かで憎めないバカ」なのですが、それをあんなにかっこいい岡田くんが演じてくれるのか、変にかっこよくならないか心配していました。が、結果はどハマりでした。良かった!人間的で、魅力的で良かったです。
役所広司はじめ、俳優さんたちの演技は小気味良かった。
セリフが聞き取りづらい問題は、「原田眞人監督作品ですから」で解決です。尾張言葉や鹿児島の言葉も音楽みたいで気持ちいい。内容が気になるようでしたら日本語字幕版を見ましょう。
東本願寺や金剛輪寺などの重文の舞台や野外ロケ地も目を見張ります。美術を追ってるだけでも楽しい!もちろん合戦シーンは壮観でした。最近大河ドラマで合戦シーンを描かれないですよね。当時の武具や戦法はもう一回ゆっくり観たい。作品全体を通じて情報量が多いので、二度も三度も観たいです。
司馬先生の語りもよかった。親切でした。
紛れもなく、これまで描きたかった、観たかったけど、難しくて描かれなかった、という作品だと思うので、これから将来にわたって観られる作品だという予感がします。
ちなみに初芽の忍びへのキャラ変は、私はアリだと思いました。伊賀者の伏線を張ることで、エンタメ要素が高まって映画として引き締まったと思います。
よかった
セリフがよく聞き取れなかったので、字幕付きで見たかった。石田三成は小狡い悪者の印象でしかなく、戦国時代にはあまり詳しくないため人間関係や状況がよくわからなかった。戦国時代に親しんでいる人向けだったようだ。小早川が間抜けなヘタレって感じで面白かった。
合戦は兵がそれほどやる気が漲っていないところがリアルだった。ロボットやコマじゃなく、人格のある感じがした。武将たちも全体像を把握するのに苦労して手探りでやって様子が伝わった。
原作を読んでまた見て見たい。
尺が足りない
まずこの映画見る前に歴史の勉強した方がいいです
なぜ徳川と石田が争ったか、なぜ徳川対豊臣にならなかったか、なぜ秀吉子飼いの武将が徳川に靡いたのか、なぜ合戦中にまともに働かない部隊が出たのか、ここらへんは知識として(俗説でもいいし一次資料真面目に読むなどどっちでもいいので)頭に入れておく必要があります。
だって駆け足すぎて何も知らない人からしたらさっぱり分からないと感じたからです。
関ヶ原の戦い自体、戦の前段階で西軍はほぼ詰んじゃってるんですよね。
その前段階こそ大事に書かなきゃいけないけど、それだけで1本の映画が出来ちゃう。
それに飽きるだろうし。
映像自体はとても良いと思います。合戦も見栄えあるし、役所広司さんの見事な狸腹、表情の演技、すごくよかった。
ただ他の方がコメントしている通り映画通してセリフ聞き取りづらいのが残念。
あと有村架純いる?w
忍び衆の活躍ももちろんあったんだと思いますが、ぶっちゃけヒロインとしての設定邪魔だったような。
映画館では年齢層かなり幅広くこの映画を見に来ているなーと感じましたが、原作読んだ方や歴史好きの方の感想も気になるところです。
全47件中、21~40件目を表示