「超クソ大作歴史映画」関ヶ原 YTさんの映画レビュー(感想・評価)
超クソ大作歴史映画
加藤剛と森繁久弥版の大ファンだったので超期待していたのだが、これ程までのクソ映画によく仕上げられたものだ。
まずどの武将にも感情移入できない。
誰も輝いていない。
加藤剛が演じた石田三成の聡明で痛々しいほどの正義感、三船敏郎が演じた島左近にみる親心にも似た寛容さ、その2人が織りなす一連のやりとりが、今作ではただただダラダラと諫のセリフを述べる暗い感じのおっさんと、反抗期のガキのように会話を遮るアダルトチルドレンとの実に気持ちの悪いやりとりに変わってしまった。
また他の配役も最悪だ。
福島正則の役者誰?
加藤清正の役者誰?
大谷吉継の役者誰?
本多正信の役者誰?
といった具合で、仮に無名でもいいのだが、とにかく個性が皆無。
宇喜多秀家、安国寺恵瓊、小西行長、毛利輝元あたりなどいないも同然。
関ヶ原の最も面白い部分である個性溢れる武将たちの複雑な人間関係や、個性にスポットをあてず、代わりに?くノ一やよくわからない朝鮮兵の爆破のシーンを入れてみたり、一体何がやりたかったの?という感じ。
てか、朝鮮人がこの戦で活躍してたの?てか、いたの?てか、いたとしてもそれ描く必要あんの?
とにかくクソ過ぎる。
本作は歴史大作の中でもっとも内容のない、何も感じることが出来ないクソ映画として語り継がれるだろう。
いや、語り継がれることもない、なかった事にされてしまうだろう。
この監督は戦国時代の面白さをどこに感じているのか甚だ疑問である。
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