「戦場の臨場感がすごい」関ヶ原 がんたんさんの映画レビュー(感想・評価)
戦場の臨場感がすごい
クリックして本文を読む
戦場に生まれる様々な距離感、また連続的な描写、それら一つ一つが発する熱量がすごい!
戦に対して持っているイメージを更新してくれるような作品!
広大な関ヶ原の各所に散在し、展開される局所戦闘の粗密感、各陣からの風景で補完される決して見通せない戦場の全貌、また安全なエリアが刻々変化していく様…これらをはじめ、関ヶ原の合戦について知識を持つ人は多くいることだろう。しかしそれを連続的な描写で目撃する新鮮さ、説得力は価値ある体験になること請け合いである。
特に印象に残ったのは合戦前夜の軍議で、家康が物見に報告を迫る場面。筆者中学の頃、小説を読んで子供ながらに「これが戦か」と衝撃を受けた記憶が蘇る。本作ではより直球のメッセージになっていて、その痛快さは変わらずよい。
戦国末期の大一番、あまりに登場人物が多く思い入れも人それぞれだろう。本作で新たなキャラクターを得た者がいれば、作品の流れの中でどうしても今回スポットが当たらなかった大物もいる。ただ、彼らが総体として生み出した関ヶ原の合戦模様に肉迫できるチャンスである。この時代にときめいたことがある人ならば劇場で体験する価値ある作品だと思う。
コメントする