エルネストのレビュー・感想・評価
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チェゲバラの写真展にいき
59年に広島になぜ来たのだろうと、ずっと思っていた
自分の進む道を見つけたものは、反乱者テロリストもいわれるのだろうか
何も自ら発信しない私よりはるかに素晴らしい
対象人物は間違いではないのだが・・・
チェ・ゲバラがボリビアへ戦闘参加した際、日本人が付いていったという話自体は興味深いのだが、これは正確ではなく、正しくは『日系ボリビア人』。まるで今年ノーベル文学賞を与えられる日系イギリス人と同様の距離感を感じる。
テーマは大変興味深いのだが、ストーリー展開がどうもチグハグなような印象を受けてしまった。ゲバラが広島に訪問したこととキューバ危機の問題、そして日系ボリビア人であるフレディの物語を織り交ぜ、交錯しながらの流れが上手く飲み込めずに進んでしまっている。結局、フレディの祖国愛による闘争への参加、そして儚くも散ってしまう生涯を描こうとしているのだが、どうしても中途半端さが否めない。フレディの神がかった能力の起因するところの川で溺れた経験等も上手くアバンタイトルとかに織込めばもっと劇的に演出できるのではないだろうかとか、そもそもゲバラをもっと前面にだすか、若しくは核問題とかは落とし込まなくてもよかったのではないだろうかとか、下世話な言い方だが『ツッコミどころ満載』といった構図なのである。最後の処刑時に、友人の弟に殺される不条理や、ボーヴォワールの引用、そして”オンブレ・ヌエボ“を入れ込むところとか、哲学的に色々重要なものを無理矢理詰め込んでパンパンになってる袋に思えてならない。もし監督の意図がそうであるのならばこれも一つの手法ということなのだろうが、せっかくの題材が生かし切れていないように思えるのは自分だけだろうか・・・少々解せない作品であった。
なんとも
ゲバラが革命後に関わった人物の物語なので英雄的な要素が全く無い物語です。主人公が医学を学びながら国の情勢によって兵役など左右され思想がゲバラ的になり母国ボリビアのクーデターにより内戦に加わり末路を辿るのですが、ただ淡々と話が進み終わって見ると あれっ?主人公はどこで活躍したんだ?と思いました。ただ活躍したと思うのは敵兵に捕まりゲバラや仲間の事を最後まで喋らなかった事で直ぐに処刑されてしまう、えぇ?此処で死んじゃうの?なんも英雄めいた事してないのに?と端切れが悪い映画でした。実録の物語だから仕方ないけともう少しエンターテイメント的な要素があっても良かった。隣で観てた子供が中盤頃で ママつまんないから出たいと言ってそのまま出て行きました。
日本、日本人とキューバの意外な接点
映画冒頭、キューバ革命の英雄チェ・ゲバラが、広島平和記念公園内の原爆死没者慰霊碑に献花するエピソードから始まる。
慰霊碑に刻まれた碑文、"安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから"の意味を尋ね、この文章の主語は誰なのか、を問う。もちろん日本人が作ったものだから、ゲバラの質問の意図するところは、"なぜ日本人はアメリカに原爆投下の責任を問わないのか"ということになる。
ここから映画は、米ソの核戦争の緊張が高まった"キューバ危機"下のハバナへ展開していく。
あまり知られていない日本とゲバラの接点。本作のタイトル"エルネスト"は、ゲバラの本名、"エルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ"である。しかし本作の主人公はチェ・ゲバラではない。
ゲバラとともに、ボリビア戦線で闘い、共に1967年に命を落とした日系2世ボリビア人、"フレディ・前村・ウルタード"を描いている。ゲバラからファーストネームの"エルネスト"を戦士名として授けられたフレディ・前村を、オダギリジョーが演じ、その人物像に迫る。
映画として、ゲバラやフィデル・カストロ、また"キューバ危機"や"キューバ革命"を取り巻く世界を取り扱った作品は多くあるが、そこに日本や日本人が関わっていたという証言は新しい。本作のベースとなる原作「革命の侍」は、フレディの実姉マリーとその息子エクトルの共著であるが、阪本順治監督が脚色を施している。
映像はそれほど綺麗ではない。埃っぽいし、彩度を抑えた画作りで、むしろ1960年代の時代性を醸し出すためのフィルターを意図しているとしたら成功だ。とくに日本のシークエンスはセットや小道具、衣装やセリフに至るまで、"昭和"をリアルに再現している。「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ(2005/2007/2012)をはじめとする、デジタルVFXで作られた、"小綺麗な昭和"はノスタルジーの美化であり、リアルではないと改めて思う。
ちなみに本作を観るにあたり、"キューバは医療大国である"ということも知っておいたほうがいい。国民の平均寿命は先進国並み。日本より国民所得は低いが、外科手術を含む多くの医療費が無料。国民ひとりあたりの医者の数や看護婦の数、病院のベッド数は日本を上回るという。
本作の主人公フレディ・前村は、ボリビア人で医者を志す青年。キューバに医学を学ぶために留学している。そしてキューバ革命に参加したチェ・ゲバラも、アルゼンチン人の医師であった。キューバという国において2人は外国人であり、医療に従事したという共通点を持つが、"ラテンアメリカ人"として参戦した、"人民解放のための革命"への想いが、淡々と綴られている。
日本でのシーンを除き、全編スペイン語の日本映画。肉体改造とスペイン語習得で撮影に臨んだ、オダギリジョーの迫真の演技に圧倒される。ゲバラとフレディ・前村がボリビア政府軍によって処刑されたのは1967年。まさに50周年である。ゲバラ霊廟に眠るフレディ・前村への敬意が込められた映画である。
(2017/10/6/ユナイテッドシネマ豊洲/ビスタ/字幕表示なし)
感動した・・
チェ・ゲバラの広島訪問から始まる。冷戦時代は常に核戦争の緊張感があったのが、こちらに伝わってきた。革命家ゲバラが亡くなって半世紀、ちょうど50年なんだなぁ・・当時、革命家ゲバラに影響された日系人がいたとは全く知らなかった。ゲバラの生き方に真の革命家の姿を見たようだ。主人公はボリビアの解放運動に参加している。軍事政権は良くない。半世紀経った今の世の中でも言えることだ。今年最も感動した映画のひとつ・・
NHK特集でやってくれ
キューバ革命に加わった日系2系フレディ前村の半生を描いており、南米にもサムライと言っていい日系人がいたんだという感慨だが、話が淡々と進むばかりでほとんど物語らしい展開もなかったため興行映画としてはどうだろうかと思う、NHK特集あたりでするならわかるが金を取ってまで見せる映画とは思われない。題名はエルネストであるがやたらとフレディと呼ばれる場面が多く、いっそ題名はフレディで良かったんじゃない。
アスタマニアーナ
誠実で穏やかな好青年、日系のフレディ前村さんが革命戦争に身を投じるまでを描く映画。
ただ申し訳ないが、映画の主人公としては好青年過ぎてちょっとキャラが物足りないと思ってしまった。
激しい戦争エンターテイメント映画ではなく、ちょっと淡々とした雰囲気の中米史ドキュメンタリー映画なんだと思いました。全編でオダギリジョーのスペイン語を楽しむ映画、かな?
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