映画 夜空はいつでも最高密度の青色だのレビュー・感想・評価
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鑑賞後、東京の喧騒の世界が少しだけ違って見えた。ほんのちょっとの良...
鑑賞後、東京の喧騒の世界が少しだけ違って見えた。ほんのちょっとの良いことで、朝は起きれる。笑顔になれる。今日も頑張ろうって思える。
ゆっくりとしずかに流れる美しい映画
題名がまずいい。主人公の周りの人達がいい。
フィリピン人の子、田中哲司演じる腰が悪い人、見ていて胸が痛くなる。友情とは言えない友情みたいなものにしずかに涙が流れた。
私も田舎出身の東京者なので、東京に対するこの若者達の気持ちはよくわかる。
それでも、東京が好きだ。
東京生まれ東京育ちの人や地方出身でも恵まれた人にはわからないかも知らない。
また今の日本の問題もところどころ描写されていて、考えさせられる。
想像以上にエモーショナル:文句たらたら
石井裕也監督の過去作に持っていたイメージとは、ずいぶん違う、若々しくて痛々しくてエモーショナルな作品でした。
原作になっている詩集を読んだ事はありません。たぶん、美香が語るモノローグが最果タヒの詩の一部なんだと思います。
私にはちょっと若々しすぎるかなーとは思ってみていました。
世界には恋愛が溢れているとは全然思わないし。
恋愛に縁がなくても全然焦りもしなく、むしろほっとしている人も多いと思うんですよ。
なのでまあ、私の物語っていう気持ちはしなかったですね。
でも悪くはないってゆうか、切ないし、成功しているとも思いました。全体的にいい作品だと思います。
美香ちゃん演じる石橋静河は、原田美枝子と石橋凌の娘さんらしいです。
あんまりどっちにも似てないなーと思ってみていました。
殆ど演技は初、だそうで、確かに「うまい」という感じではないです。
でも下手でもなく、演技している人ではなくて、美香として生きているように見えていました。
慎二に近づく怪しげな元同級生の女に、すっげー見覚えがある、だれ?どこででてる?と、色々考えましたらね、
妄想OL日記のさえちゃん役の子だとわかりました。さえちゃん!夏帆とバカリさんの後輩のさえちゃんです。すっきりしました。
そしてね、着てる本人が選んだわけではないでしょうが、膝丈のスリップね、あれを着てる2017年の20代女子はいませんて、と無言でツッコミました。
セックス前のにおいを醸す小道具として着せたんでしょうが、あのデザイン、絶対選ばんでしょう、2017年の20代女子は(リピート)!
この映画に限りませんけどね、ブラとパンツ姿が役者的にNGだからとか色々理由があるんでしょうけど、
選ぶとしてもワンピースの日じゃないですか?ほいでもっとカジュアルなデザインでしょ。あの胸レースは50代のセンスですよ。
なんか男の幻想って感じがして興ざめしました。
あっれー文句ばっかりになってますが、や、よかったんですよ?
躁っぽさがときどき出る池松くんとか(にしても汚い格好似合いすぎw)、HEROでのいい人っぷりが嘘のような正名さんとか(職場で死ぬなってゆっといて、が震えた…)、ダメさを前面に出した松田龍平も田中哲司もよかったんですよ。
なんですがよかったことより、不満の方が語りやすい作品でしてね、まだ言い足りないんですよ。
えっとね、片目が見えないことの表現として画面の半分が黒っていうのは、比喩なんだとしてもいいと思えなかったです。
あとワーキングプア(年収200万以下程度の人)ならばもっと狭い部屋に住みませんか?松田龍平の部屋も結構広かったし、家賃6万なんぼっていうのは、東京だとしてももう少し安くできるんじゃあとか思います。
収入低い設定なのに住んでる部屋が広いっていうのは、映像作品あるあるなので(自分調べ)、今作に限ったことではないのですが。
撮影機材入らないからかなーとか思っていつもちょっとさめますね〜。
えっと、いい映画なんですけどもね、文句が言いたくなってしまう感じでもあって、すみません。以上です。
孤独と不安がにじみ出ていた
ネガティブで生き続けている女性と人生の底で生き続けている男性が出会い、お互いが惹かれあっていくという内容でした。
孤独と不安という中でなんとか生きていこうとする姿がとても悲しく思えたが、それが人間なんだなと思う。最後の花が芽生えたというシーンが印象に残った。2人の今まで暗い人生にこれから明るいことがまっているかのような気がしました。
現代の詩から生まれた物語
東京を舞台に渋谷、新宿で生きる男女の物語
人やものや言葉があふれているこの都市で主演の二人は苛立ち、不安そして孤独を抱え生きている。
そんな二人がめぐりあい、葛藤し引かれあっていく姿には勇気がもらえた。
鑑賞し終えタイトルの意味がわかった気がする
それは「変わらないもの」だと思う
いつだって空はそこにあり、変わらずいつまで もあり続ける。そして変わってしまうのはいつだって自分の方だと実感してしまう。
主演の池松くんは相変わらずいい演技で、石橋静河さんは今作で初めて知りましたが演技もよく今後も楽しみと思える役者です。
劇中にでてくるセリフがほんと詩だなぁと感じることもあり原作も気になりました。
1つずつのセリフが、すばらしい
タイトル、すぐ覚えられないけど
最高密度の青色
かっこいい言葉だ。
キャラクター一人一人が光ってる。
かっこいいわけではないけど、光ってる。
ちょっと曇ったキラキラ青春映画に観えた。
美香の言葉がトゲトゲしいけど、優しい。
自主制作のような斬新さがある画。
東京の暗な部分を、力まず描いている。
そこんところが、重くない。
そう、精神的に重くない作品!
パンフレットは買った?
最初は850円高っ!
って思ったけど、商品が来たら納得。
分厚いの。
しかも、中身も濃厚。
デザインも素晴らしい。
東京!
すごく印象に残る作品。
どこか寂しげな映像とか、東京の薄情さが滲み出る台詞とか展開とか、ずっしり胸に響きました。
常に死を意識しながら、全てにネガティブで生きることに希望を見いだせない美香と、底辺を這いつくばいながら、ただ何となく何かを見いだそうと生きている慎二。
夢も希望も無さそうなこの2人が出会い、惹かれ合う事で…2人を取り巻く冷たい東京が少し温かく感じられて、窓から射し込む光が明るく感じられました。
東京って不思議な街です。
そしてこの街を包む夜空はいつでも最高密度の青色。それをどう見るかはあまたの人々の心模様なんだなぁ〜と思いました。
最高密度の青色、の意味を考える。
観る人それぞれの解釈ができる映画だ。それは原作が詩集なのだから当然だろう。台詞も、どこか詩の朗読のようでもあるし。
原作、最果タヒ。その名でピンときた。最果ては、一(地平線)。その下に、タヒ。つまり、死。だからなのか、言葉のむこうには「死」の影がひそむ。そうなるとたいてい、映画の雰囲気は暗く、湿っぽくなるものだ。たしかに、でてくる人間はほぼ現状の生活を惰性で生きている人たちだった。上昇志向もないし、反骨心をエネルギーにしてもがいているわけでもない。
だけどこの映画はどうも様子が違っていた。
みな、諦めてはいるのだけど、ヤサグレていないのだ。底辺の暮らしの中で、それを人のせいにしていない。だから、小さな幸せさえも嬉しいのだ。
石橋演じる美香には、ややそんなヤサグレ傾向(母の自殺を恨んでいたり、自分はいい女だと意識してる風)が残るが、シンジに触発されるように、自分に正直に生きることの気安さを感じていく。
美香と知り合ったシンジも、不安を感じることがなくなっていく。
お互いがお互いのおかげで心が解放されていく姿が清々しかった。
観終わった後、タイトルの意味を考えた。
そうか、漆黒の夜空はけして、単色の黒ではないんだよな、と。
青の色が幾重にも幾重にも折り重なっている色だ。一番濃い青。
なるほど、人が溢れる都会も、そうか。人はだれも、大きな社会のなかではちっぽけな存在。つまり薄い色でしかない。
だけどその一人一人が集まって、社会が出来上がっているのだな。
石井裕也、第三章
東京というこの世を呪う石橋静河と、稀薄なまま漂う池松壮亮。二度の出逢いの失敗のあとに訪れた歩行が、同じ向きを歩く同志として強く焼きつく。不気味に明かり続ける都市。再び戻った彼らに差し込む光が、それを見た二人の表情、というより髪を揺らす風が、今には過ぎた贈り物のように思える。
半身とか片割れとか
好きな人は好きなのだろうなあと思う。
かくゆう俺も嫌いではない。
後半になり、物語の帰結を予想する事にはなるのだが、それをどおいう形で見せてくれるのかと期待する。
物語に起承転結があるとして、この作品の98%が起承であり、2%が結。
たった一言の台詞が転であったような気がした。
冒頭から主人公の心象が語られ、1人なのに1人になれない東京という街が映し出される。
雑音や人の声が、耳障りで、その心の内が投影され続ける。
物語の半分以上を使って、この「孤独」という状況とシステムが繰り返し、しつこいくらい語られる。
シンジは恐らく、自らその不自然なレースから身を引いた人なのだと思う。
諦めたわけじゃなく、なんだか馬鹿馬鹿しくなったのではないだろうか?
彼の台詞の端々には、人が人であるための定義のようなものが見え隠れする。
いわゆる、上映時間の大部分をかけて東京という狂気じみた街で暮らす事の葛藤とか懇願とか寂しさが語られる。
すこぶる陰気な作りなわけだ。
だけど、
これはやはり見る人にもよるのだけれど、俺はシンジの台詞に胸打たれた。
「半分しか見えない目で産まれてきた事を、初めて嬉しく思った。」
きっとこの台詞は、
「その半分を埋めてくれる、共有できるあなたに会えたから」
って事なのだと思う。
東京での濁流に流され、色んなとこにぶつかって、水底に押し付けられる事があったとしても、違う支流に流れこみ、迷って惑って、他の石とぶつかりあった挙句でも、安息できる場所がある。
それは誰しもに用意されてる。
今はまだ見当たらなくても大丈夫。
いつか貴方の前に現れるから、頑張ろう!
今を生きよう!
そう言われているような気がした。
不器用な女性を、不器用すぎる程、不器用に演じてたのか、元々の素なのかは知らんが、髪飾りをつけながら悪態をつく彼女を素敵だと思った。
変な話…
あの飛行船は飛行船じゃないと思う。
東京で飛行船があんな風に飛んでるの見た事ないし。今ある景色に目を向けたという事じゃないかと思う。
4分割される画面は、表面上の連帯感の表現かも。あの4人の中にもしっかりとある格差や壁という事を暗に映したのかもしれない。
いづれにせよ、
今、あなたは何と向き合ってるのですか?と問いかけられてるようである。
新宿で観るよりは渋谷で観た方がよかったか
それでもピカデリーの環境は良くて贅沢な時間
渋谷と新宿の移動経路はおかしな部分がたくさん。
川・水のシーンが多かったのが意外。川はなくもないけどイメージ無かった。
青臭くもなくすれてもなく詩的。
ストリートミュージシャンのTokyoSkyが効いてる
野嵜好美さん地味ながら記憶に残る人
好きなシーンや気になることがたくさん。
カラオケ、道端のこいぬ、美香の故郷で自転車の二人乗り…
もう一度、みたいシーンの数々。
コンビニちゃんはどんな子だったのか、フィリピンの作業員はあの後、どうなるのか、などなと、登場人物が気になってしょうがない。
見終わった後も心に残る佳作です。
芸術映画だった。 何が起こるかわからないから 不安で不安でしかたな...
芸術映画だった。
何が起こるかわからないから
不安で不安でしかたない。
考えたって不安に思ったって、
仕方がないとわかってはいても、
いや、わかってるからこそ
ネガティヴから抜け出せないことに
どんどんやるせなくなっていく。
捨てられたという経験が重なると、
どうしても未来に希望を見出せなくなる
切なさが痛いほど、主人公の
諦めている言葉から読み取れる。
本気で死にたいわけじゃないけど、
死にたい気分
とか、ふむふむふむ。
考えさせられたなぁ。
でもきっと、
嫌なことだらけな気がしても、
実はいいこともある気がする。
いや、悪いことが続くと
どうしてもネガティヴになってしまう、
だけど、そっから
いいことが続くと
とても明日を信じれる。
だから焦らず、
ネガティヴなことを受け入れようと思わせてくれて、
いつか自然に明日を
信じれる日がくることをわからせてくれた映画だった。
普通に生きている若者を普通に応援したくなる。そんな映画。
普通に生きている若者を普通に応援したくなる。そんな映画。
Movixあまがさきで映画「夜空はいつでも最高密度の青色だ」を見た。
石橋静河は石橋凌と原田美枝子の娘。
「夜空はいつでも最高密度の青色だ」で初主演。
この顔はファンケルのTVCMで見たことがある。
看護師をしながら夜はガールズバーで働く役どころ。
池松壮亮、松田龍平、田中哲司は工事現場できつい日雇いの仕事をしている。
それぞれの年収は200万円あるかないかくらい。
仕事のせいで身体を悪くしたり、
場合によっては命を落すこともある。
池松壮亮と石橋静河はガールズバーで出会い、
しだいにお互いが心を惹かれて行く。
そのうち、
石橋静河は実家の父と妹に池松壮亮を紹介するまでになっていく。
故郷を離れ東京で生きている若者の日常を淡々と描く。
登場人物に悪い人はひとりも出てこない。
毎日を普通に生きている登場人物たちを応援したくなる。
上映時間は108分。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
東京砂漠
東京の陰の面を背景に、人間を描いた秀作
都民はリアルに感じるんだろうか?
否定する人と、同感する人が居るんだろうな
負の部分をあからさまに描かれると、否定したくなる気がする
でもこのエンディングは好きです
優しい映画だった
美香の心情とリンクするように発せられる詩は半分理解でき、半分難解だった。
だからこそ天使のような慎二の存在に美香も観客も何度も救われた事と思う。
全然違う二人が互いの存在を上手く引き立てあっていた。
リアルにいたら苦手なタイプの美香だけど、半分しか見えない慎二は、彼女の全てを見ようとしてた。
がむしゃらに戦う二人は美しかった。
挿入歌は、いつもの石井さんらしい優しい曲。優しい人なんだなきっと。
ステキな時間を有難うございました。
監督の手腕が冴えわたった作品
工事現場の日雇いで働く青年と看護婦の恋愛話と言ってしまえば身も蓋も無いのでしょうが、都会の真っただ中で孤独と不安に苛まされながら葛藤する若者たちの日常を見事に切り取って見せてくれました。主人公の二人もはまり役だし、この監督上手いなあ。
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