劇場公開日 2017年10月27日

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「「人間」とは何か。その定義と、起こりうる差別。」ブレードランナー 2049 アルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5「人間」とは何か。その定義と、起こりうる差別。

2021年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

圧巻の映像美、そして設定の細かさ。前作は遠い昔に観た、、、様な記憶がある程度だったので、ストーリーを理解するのに四苦八苦。それでも、惹きこまれる世界観とストーリー展開はさすが。人間、レプリカントの新旧が共存する世界、進歩する科学に倫理観が複雑に絡み合ってくる。

ライアン・ゴズリング演じるKに思わず入り込んでしまうくらいの迫真の演技。自身の生い立ち、記憶、やるべき事の悲しさ、明らかになっていく過去と現実が凄い。要所要所の伏線が中々回収されないもどかしさが、深まる謎が逆に心地良く、回収されていく衝撃も素晴らしかった。
ハリソン・フォード演じるデッカード、前作を全く覚えていなかったのが一番悔やまれるが、観ながらレプリカントという枠を超える謎を少しずつ理解は出来るが、楽しむなら前作を観てからがオススメか。
個人的にアナ・デ・アルマス演じるジョイがとにかく可愛く、一途な設定に心を打たれる。一番人間らしい配役だったのが悲しい。

最近では珍しく尺の長い映画だが、レジスタンスやウォレスのその後など消化不良な所もあり、もう少し深掘りして、Kの行動の動機付けとしていれば物語の厚みにも繋がっていたはず。
“作品”としては至極勿体無い印象。そのまま続編として企画があるのであれば、嬉しい限り。

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アル