「人間よ考えを改めよ。」ブレードランナー 2049 puccinoさんの映画レビュー(感想・評価)
人間よ考えを改めよ。
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自分は一体この映画に何を期待していたのだろう?と鑑賞後ふと我に返りました。映像なのかストーリーなのか話題性にまんまと乗っかっていただけなのか。それだけ想像と違った結末を魅せつけらた印象です。
続編を作るには35年という月日はあまりにも長い時間が経ち過ぎたのではないか?と観るまでは感じてました。当時と現在では人や社会の価値観、道徳観、夢や希望も変化し過ぎているはずだから。
しかし確実にこの物語の未来に近づいている今の時代にあえてどうしても続編を作りたかったという強い理由がこの辺りにあるような気がしました。当時観せた未来の姿は現実の今を経てこのまま行くと、実はこんなことになってしまいますよ。という今を生きる人類に対する警告なのでしょうか。人間よ考えを改めよ。と問いかけているような気がしてならないです。
本物の人間であろうが、人間もどきのレプリカントであろうが、
生きているものは他者と接して生きていく限り情が宿り、募るのではないでしょうか。本来の任務である人間のために役立ちたい、一人のレプリカントとしての思いを果たしたい。最後のシーン、Kは安心して眠りにつけたのか。しんしんと降り続く雪の冷たさと、人間もどきレプリカントの熱い魂が次第に冷めていく対比が何だか悲しく映りました。
この映画を正当に評価するのは、まだまだ先の時代が来ないと誰もわからないのではないでしょうか。
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