「地続きの未来の進化系。地続きの私としてのK」ブレードランナー 2049 たきさんの映画レビュー(感想・評価)
地続きの未来の進化系。地続きの私としてのK
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リアルタイムの世代ではないからか、正直ピンときていなかった前作に比べると、グッと感情移入がしやすく、涙を禁じ得ない。
VRコンテンツの発達と、フィクショナルなものに対して、萌えという感情を当てはめて語ることが(二次元、三次元に関わらず)もはや定着しつつある現在の状況とまさに地続きの物語。
日々仕事をこなしつつ、孤独で、VR彼女を愛する捜査官のKは、事件をきっかけにもしかしたら自分が特別な生を受けた人間なのかと、まるでラノベのストーリーのような期待をするが、結局彼は特別でも何者でもないし、彼の愛した人格も顧客向けにプログラムされた商品だと知る。
その絶望の中、他人の愛のために、立ち上がる姿は感動的に、人間的で野生的で、原罪的だった。
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