「急げ!若者」ちょっと今から仕事やめてくる kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
急げ!若者
主人公は青山隆(工藤阿須加)。青山孝と言えばフォーリーブスだ。残念ながら肝臓がんのために2009年に亡くなりましたが、奇しくも青山の代表曲の「急げ!若者」の内容がこの映画と妙に被っている。
映画の青山は印刷会社で営業マンとして働いています。奇しくも、私kossyも若いころに印刷会社の営業として働いていたため、仕事などはとてもリアルに響いてきました。さすがに現代のようなPC(当時はオフコンと呼ばれてた)環境は整っておらず、発注伝票も営業成績もすべて手書き手計算でしたけどね。印刷業は繁忙期と閑散期がハッキリしていて、12月、3月は死ぬほど忙しいので、残業が月150時間というのは理解できます。ただ、3か月連続というのはないでしょうけど・・・
ちょっと納得いかなかったのは、「五十嵐が17件でトップだ」などと山上部長(吉田鋼太郎)が言ったセリフで、なぜかというと、印刷での営業成績は件数じゃなくて売上額で決めるべきものだからです。青山が働く会社がブラックか?というと、見る限りではブラック企業とは言えず、むしろブラック上司、ブラック先輩がいる会社という印象でした。完全にイジメの世界です。
新規開拓の営業活動においては、半年通い詰めてようやく契約を取れたという喜び。営業マンなら誰しもが喜びを感じる瞬間ですが、その初めての仕事でクレームがつきました。工場への発注書に間違った紙が書かれていたのです。これは痛い。さらに山上の怒りを買います。
電車にひかれそうになった時に助けてもらったきっかけにして仲良くなったヤマモト(福士蒼汰)にも相談する青山。「その失敗によって誰かが得をすることはない?」などと核心をつく発言と慰め。いい友達が出来たなともとれる展開でしたが、青山がヤマモトについて調べていくと、なんと3年前に自殺していたというブログ記事を見つける・・・
ヤマモトは幽霊か?天使か?などと非現実的な展開を予想していたら、最後には良い意味で裏切られました。南太平洋バヌアツにおける満天の星とエメラルドグリーンの海。そうした自然の美しさと子どもたちの笑顔に癒される映画だったのです。ちょっと今から仕事やめてくる!私kossyは何度も経験しました。最初からブラック企業を避けるように就職するなんてことは難しいかもしれませんが、一度ブラック企業を経験していれば世の中が見えてきます。辞めることを言い出せない若い人たちが多いと思いますけど、ダメだと思ったら人に相談して素早く行動することです。急げ!若者!
【2017年7月映画館にて】
kossyさん
医療関係、教職も、なのですね。
教員も今かなり問題視されているようですが、生徒達ときちんと向き合う心の余裕が持ち難い程に、教員はあれやこれやと押し寄せる職務を抱えているようですね。
熱い想いを持って教員になった若い先生達の心が折れてしまう事がないよう、国には対策を急いで貰いたい。
同感です‼︎
もっと高く評価されるべき作品ですよね✨
若者の皆さん、弱い立場の人を精神的に追い詰めている方々に、是非観て頂きたい、熱く心優しい作品でした。