「続編タイトル決定!」ちょっと今から仕事やめてくる pippo9さんの映画レビュー(感想・評価)
続編タイトル決定!
続編タイトル「ちょっと今からボランティアやめてくる」
あんな主人公がバヌアツ行ったって上手くいくわけないじゃん。
てかバヌアツでの生活なめすぎでしょ。
バヌアツでの活動費用はどうやって賄ってるの?
仕事を描いた映画のはずなのに、そこが描かれないのはかなり問題だと思う。
山本はブラックなNPO法人のリクルート担当で、青山はそこに騙されたというオチだったら納得できるかな。ブラックからブラックへと渡り歩くという、救いようのない話だったら面白かったし、続編も制作することは可能だと思う。
良かったところは、観てるこっちまで親に電話したくなったこと。
親のことを大切に思えるようになったのは主人公が唯一成長する部分でもある。
でも、だとしたらなおさら、電話の通じないバヌアツなんかに行くなよ笑
あと、ブラック企業ってこういうことなのか?
ブラック企業と言うよりは、ブラック部長って感じ。
部内の全員が部長を嫌がっていることは見え見えなんだからお前ら一致団結して部長と闘えよ。
闘わないにしても裏で部長の悪口を言い合ってるみたいな描写はあってもいいのに、主人公が勝手に孤独感を感じてて、ストーリーの都合に合わせて人物が行動している感じ。
部長の描き方にしても、彼一人にブラック要素を負わせすぎてて逆にかわいそう。というかこの映画で一番面白いところはこの部長のシーンだけだった。
五十嵐先輩は、青山くんが最近成長してきて怖かったって言うけど、あんな奴が怖いってことはその他の社員も相当なポンコツってことなのか!?
青山が辞めてエレベーター前で五十嵐先輩と話す場面、青山の仕事の落ち度は全て五十嵐先輩の責任みたいな描き方になってたけど、ここがこの映画の一番嫌な部分で、この映画を鑑賞している全ての会社員を肯定してあげているような迎合した作りに正直寒気がしました。
黒木華の演技は良かった、というか演技力を持て余してた感じ。五十嵐先輩の裏工作はかなり迂闊。本人が目の前にいるところで工作した契約書を開くなよ笑!
青山、部長、五十嵐先輩以外の社員が風景としてしか描かれないあたり、脚本演出のレベルがとても低いと感じます。
全体的に会話が多くて全く映画的では無いし、鑑賞している側が恥ずかしくなるような台詞の数々、演出とそぐわないカメラワークなど、もっと撮影前にどうにかならなかったのかなと思う部分も多いです。もしかしたら、十分な準備期間が貰えなかったのかもしれません。フットサル場で主人公2人へのズームが妙にカクカクしていたのは何だったんだ!?
他にも、霊園へのシャトルバスってそんなに短い間隔で来るものなのか?とか、親と電話しながら片手でキーボードを打っている場面でキーボードの左側しか使っていないとか、鏡を割る場面で引きのショットの時には全くガラスの破片が飛び散っていないとか、細かいツッコミどころも多くて挙げてるときりが無いです。
この映画は、メッセージとして言おうとしていることは立派なのに、やっていることは色々と間違っちゃっているし、しかもそのメッセージも何か間違いじゃないかと思えてしまう、まさに主人公・青山をメタ構造的に表現した映画であると言える。(恐らく作り手はこのようなことは全く意識していないだろうが笑)
八日目の蝉が最近の邦画の中でも比較的良かったと感じていただけに、今作が低いレベルの作品だったことがショックでした。金返せー!
確かに細かいことを言えば変な場面はありましたね。会社名も分からないし事務所の部屋も撮影セットバレバレでした。仰る通り鏡を割る場面もゴミ箱をぶつける前に割れていました。だけど青山君は父親に暴言吐いたことがトラウマになっていたと思いました。
霊園のシャトルバスも通常なら週末祝日しか運行されませんよね。
謎解きの部分の予算が無い、制作費を抑えた映画ですね。
ブラック企業のイメージ表現も青山君のアフレコナレーションでカバーしてました。
小説だとうつ病リハビリの臨床福祉士のような資格を取って病院で働く青山君と山本君。
傷ついた心を治す短期間のバヌアツだったと解釈しました。
それでも予算が少ないので流山の印刷工場でカドカワのトラックが映ったのは必要なかった。
だけど本質は青山君を山本君が救う物語として見ていたのでミスマッチ部分は無視していました。
青山君の両親の優しさが最も温かくて大好きなシーンです。
人間は弱い生き物だし、電通自殺問題とタイミングも合っていた点も感情移入できたのだと思います。確かに行くのが大変なバヌアツはビザ取得も大変だとは思いますけど。
コメントありがとうございました