「金の豚」オクジャ okja Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
金の豚
生ける物を食さねば長らえぬ。生死を敬遠できる世の中にあってそれを直視する。生死も身近にあるミジャの暮らしと食肉解体場のコントラストが効いている。
教条を行動原理に頼み、仲間を総括するポールダノ、風評を気にする妹、ビジネスのロジックに頼る姉、生きる糧を志向する祖父、ミジャの鶏と豚との違いなど個々の矛盾を現しながら、その相剋の行方を追う。この辺の多様な盛り込み方はさすがの出来映え。
特筆すべきはジェイクギレンホールのぶっ飛んだ演技。
動物愛護テロに肩入れする気はないが、化粧品における兎の扱いや実験動物などと食肉や繁殖の類は問われ方も異なる訳で、この内容で彼らを論じることはできない。また、遺伝子組換えのリスクについてはあまり論じられておらず、最後に付け足すならば、そっちではないのかと思った。
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