「マギー・スミスが好演している……だけ」ミス・シェパードをお手本に koseiさんの映画レビュー(感想・評価)
マギー・スミスが好演している……だけ
主人公・シェパードの不幸・複雑な過去について一応は触れられるものの,現在への結びつきについて特段掘り下げられるわけではない。という点では,「幸せなひとりぼっち」と対照的。したがって,シェパードの偏屈な奇行を面白おかしく描くのに留まる。よって,ミス・シェパードの何処を取ればお手本になるのか,理解に苦しみ,苦しみ,悶絶しそうになる。
フランス語ができる? ピアノが弾ける? その類いは,ストーリィに加えられたちょっとしたスパイス。所詮,日本でも見られるホームレスと五十歩百歩。
本作のチラシには数々の著名人が賛辞を寄せているが,そういう作品こそ疑ってかからなければならないという教訓は得た,と言えよう。
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