劇場公開日 2017年11月3日

「過去から現代に繋がる壮大な愛と料理」ラストレシピ 麒麟の舌の記憶 ガバチョさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0過去から現代に繋がる壮大な愛と料理

2017年11月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

料理を題材にしたヒューマンドラマ。70年前の満州国と現代の2つの時代で物語は進行していく。満州国の場面のほうが圧倒的な迫力と真実に迫っている。山形の料理人としての生き様、究極の料理を追及していく姿には心打たれる。夫婦の絆も素敵である。政治の陰謀に巻き込まれながら、命を懸けてレシピを守り抜く姿は感動的である。そこには、料理の人々の対立をも超える大きな力や、信頼や愛の力が描かれている。
現代の場面は、抜群の才能を持ちながら自己中心的で人々を信頼できず孤独になっている料理人が、幻のレシピ探しを通じて、過去からつながる大きな愛と料理の力に気づくという展開である。
満州国の演技が圧倒的な為、現代の演技が軽く見えすぎ、ラストのカツサンドの場面でも本当にこの人は心を入れ替えたんだろうかと疑いながら見ていました。

ガバチョ