「南極ガッカリ大冒険」映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
南極ガッカリ大冒険
ドラえもん映画37作目。
前作を超え、興行収入はシリーズ最高を記録。
ドラえもん映画はいつも安定の面白さがある。
だけど本作はつまらなくはなかったけど…、久々にちょっとハズレだったかな。
暑い夏休みを南極でエンジョイするのび太たち。
ある時氷山の中で謎のリングを見付け、調べるとそれは10万年前のもの。
リングの謎を追って、氷の下へ、10万年前へタイムスリップ。
そこで待ち受けていたのは…!
氷の下に広がる世界。
さらにタイムスリップした古代の南極で、異星から来た少女と出会う。
最初はワクワク童心そそる。
氷の下の古代世界の大冒険なんていかにも「映画ドラえもん」らしい。
氷の中に閉じ込められたもう一人の“ドラえもん”、氷の中で冬眠していた何故かのび太たちに懐くゾウ似のフワフワ生物パオパオ、そのパオパオが持っていたバッグと○○…きっとこれは見事な伏線になるのだろうと期待。
しかし悲しいかな、伏線はちゃんと回収はしたが、鮮やかとまではいかず。
今回の友達キャラ、カーラ(と博士)。
異星から来たという設定じゃなく、せっかく古代南極を舞台にしているんだから、高度な古代人でも良かったのでは?
地球に来た目的もあるにはあるが、ちとピンと来ず。
友達居れば敵も居るのが、お約束。
でも、今回の敵がねぇ…。何だかシリーズの凡作「翼の勇者たち」を思い出してしまった。
登場キャラはおそらくシリーズ最少。
いつもながらでいいから、友達や仲間が居て、敵たちも居て…という設定の方が話的にも面白い。
別に多けりゃいいって訳じゃないんだけど…、スケールはデカイけど、話に面白味が欠けた。
上手くやりゃ「竜の騎士」みたいに出来ただけに…。
氷細工ごては楽しいひみつ道具。
タイムマシン使わずともタイムスリップ出来るタイムベルトはスゲー道具だけど、まさかアレで動いているとは…!
パオパオがのび太たちを知ってた理由は後々判明するけど、何も今回が初対面じゃない。だって、「宇宙開拓史」で似たキャラ出てたよね…。
一応、地球温暖化とか、南極の氷が溶けるとか、メッセージも込められていた…のかな!?
ちょっと今回は期待外れ。
でも、来年は面白そう。「恐竜」以来の短いタイトル「宝島」にどんな冒険が繰り広げられるのか。
微妙だった「南海大冒険」のリベンジ!