「電気ロスの功罪?」サバイバルファミリー odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
電気ロスの功罪?
復旧の見込みのない原因不明のブラックアウト、やむなく東京を捨て田舎に避難する家族のドタバタ道中記。
首都直下地震が危惧される昨今、広域避難はロール・プレイングとしても関心が高い。しかしながら過度の期待は禁物、学べるものがないわけではないがHow toは微妙、テーマはサバイバルでなくファミリーの絆の方だから。米国映画なら頼れるお父さんが活躍するのだが本作では真逆、リアリティと言えなくもないがカツラで笑いをとるのは矢口監督らしくない。東京から鹿児島まで1500キロを自転車で3か月かけて辿りつくまでのロードムービーだが全国規模の2年に亘る異常なブラックアウトの割にフォーカスが極端にファミリーに絞られているので社会的大混乱状況があまり見受けられない(およそ想像はつくから省いたのか、フジテレビからの注文か)、単に蒸気機関車の時代に逆戻りしただけで田舎が妙に平穏に見えるのは現代人の過度な文明の利器依存への警鐘の意味もあるのだろうか・・。
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