「日本版は真面目だから事件の重さが伝わってくる」22年目の告白 私が殺人犯です Yoshihitoさんの映画レビュー(感想・評価)
日本版は真面目だから事件の重さが伝わってくる
時効問題や震災などを背景とした日本的アレンジが上手くできていて、何と言っても真面目!!
韓国版を観たことがある人は分かると思うけど、遊びがない。
韓国版はアクションありカーチェイスありお笑い要素ありと...ジャンルがゴチャゴチャしていたのに対して、日本版は真面目に作ってあるから結構ダークな作品に仕上がっている。当然ながら蛇を使うおじさんも出てこない。
本来この重圧感のあるテーマなら韓国もそうするべきだったんだけど...韓国は遊ぶからね...本質がわからなくなってしまうことがよくある。
そういう無駄な部分が省かれているから、当然ながら時間が余るわけで後半は日本オリジナルの展開になる。
キャラクターの心理描写、精神面の描き方は日本版の方が勝っている。
今回も韓国にはない深みが増しているのは遊びがないのとは別にキャラクターの描き方が丁寧な部分があると思う。
ただ、あえて物足りない部分として挙げるのであれば、藤原竜也が藤原竜也らしさを控えめにしていて、途中途中で出そうになるものの、出ないという絶妙のじらしがきいているところだろう。
この映画に藤原竜也らしさは必要ないものの、どこかで欲しているという人は少なくないばす...だったら別に藤原竜也でなくてもよかった気がしてくるけど、藤原竜也を起用しているからにはどうしてもそう思ってしまう。
チラシとかポスターには載ってないけど、女性編集者役で松本まりかも出演しているんだけど、途中から消えてしまう。もう少しこのキャラクターを活かしてあげてもよかった気はする。
知らないうちにいなくなるってのはちょっと悲しい。
あと竜星涼は『小さな巨人』もそうだったけど、警察の役が多くなってきた気がする。