「虎と犬のひと時」風に濡れた女 フリントさんの映画レビュー(感想・評価)
虎と犬のひと時
世捨て人と流れ者の女の性的闘いの話
園子温の「アンチポルノ」と違ってかなり濡れ場とエロスがあった。
ユーモアも多く散りばめられているし、何気ないものが伏線だったり、作品として面白かった。
低予算だからこその規模の小さい物語だったが男と女の駆け引きや、距離感なんかが良く描かれていたと思う。
途中、演技の指導で一つの言葉で多くの感情を表現する場面があるのだが、見ていてこんなにも多くの表現を役者は求められているかとおもうと凄い世界だなと実感した。
言葉を使わない表現もなかなか見ていて楽しかった。
結局男はバカだし欲には勝てないのだなと思った、最後の展開は何処か故事のような不思議でむなしい終わり方だったので、余韻と謎を残しながらも面白かったと言える作品だと感じた。
劇中セリフより
「あれは、怒りのキッスだったね」
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