「幼少期が理由であっても、言い訳にはならない。」シークレット・オブ・モンスター 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
幼少期が理由であっても、言い訳にはならない。
観ていてずっと退屈で、音楽ばかり大仰しく、全然つまらない。最後のシーンで、それまでの様々な伏線で結果がこうなった、とでも言いたいのか。
世の中、親に虐げられた子供はいくらでもいる。「独裁者」という悪魔になった理由にはなっても、言い訳にはならない。
では、読みが甘いのか?
そう思って、原作とされるサルトルの小説『一指導者の幼年時代』を読んでみた。これがまた、読みずらいのなんの。訳者が下手なのか、そもそもつまらない話なのか。ちなみに小説では、男色の餌食になる。
いずれにしろ、自分に近い大人に失望と嫌悪を抱いた少年が、それを反発のエネルギーとして歪んで成長した物語としても、あまり面白くもなかった。
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